幼い頃に受けた傷が新たな痛みを呼ぶ

『冷たい手』 水生大海 (著)  光文社文庫

「BOOK」データベースより

過去の呪縛が現在の幸せを無残に引き裂くのか!?息を潜めて生きるひとりの女性に、連続殺人犯の影が忍び寄る!心の奥がざわつく迫真のサスペンスミステリー。

はじめに

アパレルの店員として働く31歳の国枝朱里。彼女には隠し続ける、ある過去の出来事があった。ある日、同じ過去を共有する友人、秋葉典子が何者かに殺害されてしまう。犯人はいったい誰なのか。そして二人が抱えていた過去の出来事とは。

典子が殺害された

年に一度だけ会う約束をしていた朱里と典子。ところが、不意に朱里の職場を訪れた典子は結婚の報告をします。幸せになって良いのかとためらう典子に祝福の言葉をかける朱里。しかし典子は死体となって発見されます。警察の捜査は朱里にも疑いの目線を向けてきます。

まとめ

幼い頃、朱里と典子に起こった出来事は、大人になった今もなお二人に暗い影を落としています。ネットが忘れたい過去を掘り起こし、ふさがりかけた傷から新たな血が流れるのです。悲劇の連鎖が生み出す衝撃のラストに背筋が冷たくなります。

<こんな人におすすめ>


過去の傷を抱えながら生きる女性たちの物語に興味がある
被害者でありながら容疑者となる女性のサスペンスミステリーを読んでみたい
水生大海のファン

本やレビューに興味を持っていただけたらポチッとお願いします↓

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村


書評・レビューランキング

コメント