2人の運命の歯車を狂わせた幼い日の出来事

『最後の命』   中村 文則 (著) 講談社文庫

「BOOK」データベースより

最後に会ってから七年。ある事件がきっかけで疎遠になっていた幼馴染みの冴木。彼から「お前に会っておきたい」と唐突に連絡が入った。しかしその直後、私の部屋で一人の女が死んでいるのが発見される。疑われる私。部屋から検出される指紋。それは「指名手配中の容疑者」である。冴木のものだと告げられ―。

過去に起こった、幼馴染の2人が目にした事件とは

ある日、自宅へ戻ると女の死体があった。捜査の結果、犯人は幼馴染の冴木と判明。

幼い日に2人が目撃した事件は、一方には性に対する恐怖や嫌悪感を植え付け、もう一方には相手が苦しむ姿を見たいという願望を発生させた。

まとめ

互いに当時から抱いた思いを消化されぬまま成長し、再び出会った時。苦しい時間を過ごした同士であるが、どうにかできなかったのか。おいや、やはりどうにもならなかったのかも…。深い絶望感が全身に沁みていくような、そんな思いを抱く物語です。

<こんな人におすすめ>

少年時代の出来事が及ぼす影響を知りたい
精神的に不安定な人の心理状況や行動に興味がある
中村文則ファン

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