人生という名の山を登る彼女たちの物語

『山女日記』 湊かなえ (著) 幻冬舎文庫

あらすじ

親と同居することが当然かのように親に言われてもやもやする結婚話。捨てることのできない華やかな過去。突然切り出された夫からの離婚。さまざまな思いを抱えた女たちが、山に登る。そこで見つけたものとは、何だったのか。

苦手な同僚と山へ登ることになった律子は…

会社の同僚と妙高山へ登る約束をした律子。ところが、舞子はドタキャン。上司と不倫をしているという噂のある、律子が苦手とする由美と二人で山を登ることに。きっちりとしている律子と何かと頼りない由美。ピリピリとした会話を交わしつつも、由美の不倫相手や由美の状況、そして違和感を覚えた自分の結婚について律子は考えを巡らせます。そして「由美はどこのゴールを目指すのか」と尋ねるのですが…。

まとめ

一人で、あるいは仲間と山へ登るとき、物事はとてもシンプルなのだということに気づくのかもしれません。自らの足で、一歩一歩、頂上を目指す女性たちは立ち止まり、休んだりしながら自分だけが歩く道を見つけ出すのです。歩き出す彼女たちの姿がまぶしく、また山へと出かけたくなる連作短編集です。

<こんな人におすすめ>

登山と美しい景色を描いた物語を読みたい
登山を通して自分の生き方を見つけていく話に興味がある
湊かなえのファン

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