カゴの中の鳥が生きていく世界

『滔々と紅』  志坂 圭 (著) ディスカヴァー文庫

あらすじ

天保八年、飢餓の村から九歳の少女、駒乃が江戸吉原の遊郭へと口入される。吉原のしきたりに抗いながらも、花魁へと成長する。忘れられぬ客との出会い、訪れる悲劇。吉原生き抜いた彼女が最後に下す決断とは。

死を恐れない駒乃の吉原での生き様

吉原の環境は壮絶です。自分の身の上に絶望して自ら命を断つ者、病やせっかんで命を落とすものが多くいました。飢餓の村から来た駒乃には「死」は日常的であり、恐怖感はありません。

まとめ

ですが、自分の生き方に反するようなことは受け入れられないと主張する駒乃は、もっとも吉原に適さない人間なのかもしれません。しかし、彼女が成長していき「生きたい」と願った時から第二の人生が始まるのです。カゴの中の鳥として成長し、羽ばたいていく女性の物語。

<こんな人におすすめ>

江戸時代の吉原の様子に興味がある
女性の人生ドラマを読んでみたい
「本のサナギ賞」受賞作品に興味がある

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