終われない人間の葛藤を描いた物語

のこ
のこ

定年を迎えた後って

どんな生活になるかしら?

ぬこ
ぬこ

そうだな〜。家でゴロゴロして

奥さんにウザがられたりするんじゃ?

俺は可愛がられているだけだけど。

のこ
のこ

こちらも、そんな定年を迎えた

男性のお話よ。心の中ではずっと

挽回の機会を狙っているの。

ぬこ
ぬこ

うわ〜 なんかめんどくさそうな

オヤジだな。でもそんなオヤジが

どうなっていくのか気になる。

『終わった人』 内館 牧子 (著) 講談社文庫

あらすじ

大手銀行の出世コースから子会社に出向、転籍させられ、そのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋できた壮介は生きがいを求め、居場所を探し、あがき続ける。壮介に再生の時は訪れるのか。

団塊の世代に生まれ、努力して東大に入り、大手銀行へと入行した壮介。エリートコースをひた走りますが、出向、転籍となる中で、社内でのトップから外された「終わった人」となります。しかしプライドが高く、自分は本当はこんな風に終わる人間ではなかった、という気持ちがくすぶっています。

まとめ

サラリーマン時代にできなかったことを定年後になって再び目指す。生きている限りは「生」であり、余りの生ではない。どんな年齢でも全力で生き、その証を残したい。そんな終われない、終わらない人間の葛藤を描いた物語です。

<こんな人におすすめ>

定年後を迎えた人のその後に興味がある
60代以降の生きがいを描いた物語を読んでみたい
内館 牧子のファン

舘ひろしさん主演で映画化も。ダメおやじ役でもかっこいいですね。

映画『終わった人』予告編

ぬこ
ぬこ

な、情けない…。

でも人生に「終わり」なんてないよな。

のこ
のこ

肩書きがなくなった人間として

新たに人生を歩き始めるまでの葛藤を

描いているの。

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