「美」の世界への切符を持つ者と持たざる者

のこ
のこ

価値ある絵を見抜く

「審美眼」を持っている?

ぬこ
ぬこ

全猫界を震撼させる画才を持つ

俺の審美眼を試してみたい?

のこ
のこ

…。じゃあこの絵はどう?

ぬこ
ぬこ

なんじゃこりゃ。子供の落書き?

のこ
のこ

これはピカソの作品よ。

全猫界的には理解しにくいかもね。

のこ
のこ

こちらは人間界で素晴らしい審美眼を

持つ女性の物語よ。

『異邦人(いりびと)』 原田 マハ (著) PHP文芸文庫

あらすじ

たかむら画廊の専務、篁一輝と結婚した菜穂は、出産を控えて京都へと逗留していた。その地で出会った一枚の絵に強く惹かれた菜穂は、その絵を描いた女性画家と会えることになったのだが。「美」に翻弄される人々の隆盛と凋落を描く物語。

菜穂は、名画を見ぬく才能を持っています。彼女が選んだ絵は、どれものちに数十倍もの値をつけるようになるのです。震災直後に妊娠が発覚し、京都へ一時的に住むことになった菜穂が出会ったのは、無名の画家が描いた一枚の絵。その画家と画家の絵を手に入れようと必至になる菜穂ですが。

まとめ

「美」を感じとる者、作り出す者、そしてそれらを持たない者たちの喜びと葛藤が、古都・京都を舞台として描かれています。「美」は尊く、惹きつけられてやまないもの。そして必ずしも手に入れられるものではないということを感じる物語です。

<こんな人におすすめ>

絵を見抜く能力を持った人物の話に興味がある
京都の街並みと人々の心情が美しく描かれた話を読みたい
原田 マハのファン

ぬこ
ぬこ

「見抜く力」を持つのも大変だな。

俺は猫界だけでいいや。

のこ
のこ

「見抜く目」を持つ人間がいて、それを

広げる人間がいるからこそ、素晴らしい作品が

多くの人に見てもらえるようになるのよね。

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