決して融合することのない世界が人の心にもたらすものとは

のこ
のこ

亡くなった人と

話ができるとしたらどうする?

ぬこ
ぬこ

会いたいけど会えないと

思っていた人と話せるんだから

そりゃあ嬉しいだろうな。

のこ
のこ

こちらはそれをコンピュータのプログラムで

再現したお話なの。

ぬこ
ぬこ

へえ〜 良かったじゃん。

とはいえ、コンピュータだからな。

何か問題が起こりそうな予感。

『プラネタリウムの外側 』  早瀬 耕 (著) ハヤカワ文庫JA

あらすじ

佐伯依理奈は元恋人で、元友人の川原圭を気にかけていた。そして2ヶ月前、圭は死んだ。自殺なのか、違うのか。依理奈は、友機素子コンピュータで会話プログラムを開発する南雲教授のもとを訪れ、亡くなる直前の圭との会話を再現するのだが。

亡くなった人間を、会話プログラムに設定し、チャットで会話する。南雲教授は、かつてこのプログラムを共に開発した友人と、依理奈は圭と会話をしています。プログラムでありながら破綻することなく会話が成立して行く様子は少し怖くもあります。

まとめ

過去、コンピューターの中、現実の世界。融合することのない世界は、取り戻せない事実を明らかにしますが、同時に現実の世界の確かさも教えてくれます。存在すること、人の気持ち。目に見えるものと見えないものを静かな美しい筆致で描いた物語。

<こんな人におすすめ>

コンピュータの会話プログラムに興味がある
人と世界のつながり、隔てるものを描いた話を読みたい
早瀬 耕のファン

ぬこ
ぬこ

なに!?理系の難しい話かと思ったら

めちゃロマンチックじゃないか!!

泣ける〜(TдT)

のこ
のこ

侵してはならない領域に

いけないと思いながら侵入してしまうのは

その人に会いたいという一途な思いがあるから

かもしれないわね。

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