こちらは「切なさ」を描いた
ちょっぴり怖くて美しい
8つの短編集よ。
怖いってどんなかんじ?
まさか幽霊とか…
そうね。幽霊を見るように
なった夫婦の話もあるわね。
二人はその幽霊が見えるように
なった原因を探り出すのよ。
ええ〜〜!?
怖くないのか??
でも原因が解明したのであれば
どんなことだったのか気になるな〜。
『私の頭が正常であったなら』 山白 朝子 (著) 角川文庫
あらすじ
ある夫婦は、二人で暮らすマンションでおかしなものを見るようになった。どうやらそれは幽霊のようで、妻と二人で出現パターンや出現する理由を調べはじめる(「世界で一番、みじかい小説」)。
目の前で、別れた夫に愛娘と心中されてしまった女性が耳にした言葉とは(「私の頭が正常であったなら」)など、「切なさ」を描いた恐ろしく美しい8つの物語。
部屋に現れる幽霊の正体は
部屋に隅に男性が立っている気配を感じる夫。妻のほうも同じく見えるのだという。結婚3年目、子供のいないこの夫婦のもとに幽霊が現れるようになった原因は何なのか?そしてこの幽霊は誰なのか。夫婦で調べはじめてみたのだが…。
また、夫と離婚した女性は、娘との面会日に目の前で夫が愛娘を連れて心中します。実家に戻り、薬を飲みながら通院を続ける女性は、散歩中に少女の声を耳にします。自分にしか聞こえていないようですが、その声は確かに「助けて」と言っている…。
まとめ
大切なものを喪った悲しみを、ユーモアと恐ろしさ、そしてせつなさを交えた筆致で鮮やかに描く、8つの短編集です。
<こんな人におすすめ>
喪った者の悲しみや切なさを描いた話を読みたい
悲しみを抱えながらどこかユーモアを交えた文章に興味がある
山白 朝子のファン
最後にせつなさが
一気に押し寄せてくるな…(இдஇ; )
ところどころひらがなを
用いた、リズム感のある文章が心地よく、
そしてユーモアと切なさをたたえる物語ね。
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