こちらは東大生五人による
強制わいせつ事件をテーマに
描かれた物語よ。
東大生が加害者?
被害者はどんな人物なんだ?
郊外の女子大の学生よ。
彼女はネットでも誹謗中傷を
浴びてしまうの。
なぜそんな事件が起こってしまったんだろう?
気になるな。
『彼女は頭が悪いから』 姫野 カオルコ (著) 文春文庫
あらすじ
横浜市の北、青葉区で生まれ育った美咲は、公立高校を出て水谷女子大へ。
一方、都心に生まれ、国立附属高校から東大に入ったつばさ。
二人はあるイベントで知り合い恋に落ちた、はずだったのだが。
のちに東大生5人による強制わいせつ事件が起こり、被害者である美咲は「勘違い女」として世間から誹謗中傷される。
二人の間に、東大生たちの間にいったい何が起こったのか。
長女として生まれ育ち、家のことを手伝い、弟や妹の面倒を見て、日常の中に幸せを感じられるような、おっとっりとした美咲。
家族ものんびりとしていて、近くの学校を出て、近くに嫁に行けばいい、と美咲に対して思っています。
一方つばさは父は官僚、兄は私立校から東大、自分は国立附属から東大に入り、全身からプライドが漂い出ているような人物です。
生まれも育ちも価値観も違う二人が故意に落ちた「瞬間」は本当だったはずなのに、自分にぴったりな相手を見つけたつばさは、さっさと乗り換え、美咲と分かれます。
しかし、東大仲間の飲み会に美咲を盛り上げ役として呼び出します。
つばさのことがまだ好きな美咲は店へと向かいますが…。
まとめ
お金のあるなし、有名無名、偏差値の高低、体型など、複雑な層となって発生する差別。
「東大」という看板かっら滲み出るようなプライドや差別の意識。
その看板が外れた時に、いったい彼らは何者になるのでしょうか。
<こんな人におすすめ>
東大に対する世間の目線を描いた物語に興味がある
ジェンダー、学歴、収入などあらゆる差別に関わる話を読んでみたい
姫野カオルコのファン
うーむ 彼らの自意識を増長
させているのは世間であるとも
言えるのでは。
階級意識は実に複雑ね。
コンプレックスに「東大」という
最高のラベルが貼りついたとき
見えなくなるものがあるのかも
しれないわね、
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