2021-06-03

イラストブックレビュー

心が引き裂かれるような痛みを伴う魂の叫び

『絶唱』 湊 かなえ (著)のイラストブックレビューです。双子の妹・毬絵が死んでから、姉の雪絵の人生もまた失われた。奪われた人生を取り戻すために向かったのは、ある島だった。誰にも言えない秘密や心の傷を抱えて四人がたどり着いた南洋の島。そこからまた彼女らの人生は動きはじめる。
イラストブックレビュー

紙としての価値はあるか。出版物の岐路に立つ。

『傘寿まり子(10)』 おざわ ゆき (著) 講談社のイラストブックレビューです。80歳のベテラン作家、幸田まり子は自らweb文芸誌「レトル」を立ち上げる。連載小説の単行本化の話も出たが、経営者が変わったことで、その約束もなかったことに。困るまり子の前にあらわれたのは、かつての担当編集者・サイトーだった。
未分類

大人になれない親と、その子供に訪れる悲劇

『ウェンディのあやまち』 美輪 和音 (著)のイラストブックレビューです。埼玉県のアパートで男児の餓死死体が発見された。馴れぬキャバクラで働く千里、犬や猫、鳥などの身寄りのない動物を引き取ってはマンションの一室で飼う杏奈、黙々と働くラブホテル清掃員の百目鬼。三人の女性をつなぐ幼児餓死事件の真相とは。