紙としての価値はあるか。出版物の岐路に立つ。

のこ
のこ

こちらは「傘寿まり子」の10巻よ。

Web文芸誌「レトル」連載小説の

単行本化で奮闘するの。

ぬこ
ぬこ

「レトル」が波に乗ってきたんだな!

単行本化って簡単にできないの?

のこ
のこ

小説家と出版社それぞれの

立場から、本が紙媒体であることの

必要性、経費やう売り上げなど様々な

問題とぶつかるの。

ぬこ
ぬこ

出版界の問題がリアルに

浮き上がってくるわけだ。

まり子はどうやって対応していくんだ?

『傘寿まり子(10)』 おざわ ゆき (著) 講談社

あらすじ

80歳のベテラン作家、幸田まり子は自らweb文芸誌「レトル」を立ち上げる。

連載小説の単行本化の話も出たが、経営者が変わったことで、その約束もなかったことに。

困るまり子の前にあらわれたのは、かつての担当編集者・サイトー。

まり子を切った「群生」から「レトル」の単行本を出さないか、と提案されるが…。

コミック第10巻。

web文芸誌で人気のある連載小説の単行本化をめぐって、まり子は奔走します。

小説家と出版社、双方の意見を聞き、本という紙媒体である事が必要なのか、そして出版社については本自体の売り上げが下降傾向にある中、新しいおもしろさを発信する「レトル」作品の文庫化は賭けである、としぶります。

まとめ

出版物の可能性、電子のメリット、そして老いた作家の未来。

80歳の女性作家、まり子だからこそのやり方で闘う姿を生き生きと描くコミックです。

<こんな人におすすめ>

小説が本であることが必要なのかを問うテーマに興味がある
出版社の現状を描いた漫画を読んでみたい
おざわ ゆきのファン

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