どこか違和感のある愛のカタチ

のこ
のこ

こちらは下宿の管理人をしている

主人公が、新たな入居者を迎え

他の入居者などのいろんな面を

知る物語よ。

ぬこ
ぬこ

学生ではなく、大人向けの

下宿?なんだか珍しいような。

のこ
のこ

そうね。主人公は下宿人の

食事なども作っているの。

入居者たちとは家族のような

気心知れた関係なのだけど。

ぬこ
ぬこ

なるほど。下宿人たちにも

主人公の知らざる一面を持って

いるってわけか。気になるな。

『すみれ荘ファミリア』 凪良 ゆう (著) 講談社タイガ

あらすじ

食事付きの下宿、すみれ荘の管理人を務める一悟は、妻を事故で亡くし、娘は妻の両親が育てている。

すみれ荘の入居者たちとは気心が知れており、穏やかな日々を送っていた。

そこに新しい入居者、芥が加わる。

彼は幼いころに生き別れた弟のようだが、正体を明かそうとはしない。

飾らない言葉で話す芥と過ごすうちに、周囲の人々の思わぬ一面が明らかになっていく。

一悟の運転する自転車と接触し、手を痛めた芥は、すみれ荘に下宿して、一悟に小説を書く仕事を手伝ってもらうことに。

小説家である芥に他の入居者たちも興味津々。

顔のホクロから、芥は幼いころに生き別れとなった弟に違いないと思う一悟ですが、芥は自分のことを話そうとはしません。

PMSに苦しめられる美寿々、映画製作をあきらめたテレビマンの隼人、秘めた思いを抱える青子。

オブラートに包むことのない芥のストレートな言葉遣いは、入居者やその家族の思わぬ一面を見せるきっかけになることも。

まとめ

コントロールの効かない自分、嫉妬、絶望。様々な感情が渦巻くすみれ荘の人々。

どこか違和感がある、と気づいた時には、その愛ゆえに戻ることができなくなってしまうものなのかもしれません。

<こんな人におすすめ>

歪んだ愛の形を描いた物語を読みたい
マイナスの感情を抱える人々を描いた話に興味がある
凪良 ゆうのファン

ぬこ
ぬこ

管理人も下宿人も

いろんなものを抱えて

生きているんだよな。

のこ
のこ

感情が排除されたかのような

新たな下宿人、芥の存在が

案外みんなの気持ちを素直にさせる

効果があるのかもしれないわね。

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