こちらは夢の中で起こった殺人事件の
容疑を晴らすべく真犯人を探すという
ファンタジックミステリーよ。
夢の中で殺人犯の容疑にかけられた?
誰を殺したんだ?
ハンプティダンプティよ。
どうやら現実と夢の世界は
リンクしているようで、人間の
世界でも人が死んでいくの。
アリスの世界か!
人間界と奇妙な世界のつながり、
そして真犯人は誰なのかが
気になるな!
『アリス殺し』 小林 泰三 (著) 創元推理文庫
あらすじ
大学生の栗栖川亜理はこのところ毎日おかしな夢を見ていた。
それは不思議の国に迷い込み、その住民らと奇妙な時を過ごすというもの。
ハンプティダンプティが兵から落ちて死んだ、という夢を見たある日、大学では卵のあだ名を持つ研究員が屋上から転落して死亡していた。
現実世界と夢の世界はリンクしているのか。
そして夢の世界で次々と起こる殺人事件の容疑者にされてしまったアリスは真犯人を見つけようと捜査をはじめる。
「不思議の国のアリス」そのものの世界に入り込む亜理は、本当に夢だったのかと思うほど不思議の国のことを鮮明に、感覚までも覚えています。
夢の中でハンプティダンプティが墜落死したあくる朝、大学へ行くと卵と呼ばれている研究員が屋上から落ちて亡くなります。
そして大学の食堂で、井森という学生に実験装置の使用を譲ってもらえないかと話しかけたところ、何とこの井森も不思議の国の夢を見ていたのです。
彼は不思議の国と、この現実世界との関係について解説し、二つの世界はリンクしていること、そして不思議の国に登場する者たちは現実にも存在するのだと言います。
続けて起こる不思議の国と現実世界での殺人事件の犯人を探そうとする二人ですが。
まとめ
頭がおかしくなりそうな、論理が破綻した世界で仕組まれた巧妙な殺人事件。
その手口にも犯人にも、そして結末までもが驚きに満ちたファンタジックミステリーです。
<こんな人におすすめ>
ファンタジーホラーに興味がある
アリスが不思議の国の殺人事件で容疑者になってしまう物語を読んでみたい
小林 泰三のファン
これは驚きの結末!!
ファンタジーの世界と
ミステリー、ホラーが見事に
融合した物語ね。
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