こちらは江戸の小間物商・丸藤の
看板姉妹を描く物語、第四弾よ。
里久はいろいろと商売で
実績をあげてきているよな。
そして妹の桃の恋の行方も
気になるところだ。
里久がトラウマと化している
お茶のお稽古を見学することに
なったり、桃の重い人である耕之助は
長屋で一人暮らしをはじめるの。
おお それは新しい展開だな。
二人はこうした環境の変化に
どうやって対応していくんだろうな。
『雛のころ 小間もの丸藤看板姉妹(四) 』
宮本 紀子 (著) ハルキ文庫
あらすじ
雛の節句のころ、妹・桃が通うお茶の師匠のもとへ見学に行くこととなった姉の里久。
正座が苦手で、これまで通ったことのある稽古では嫌な思い出しかなかった里久だが。
幼なじみで桃が心を寄せる耕之助の長屋への引っ越し、かつて丸藤の白粉を通して知り合った船積問屋・加納屋との商いなど、新しい局面を迎える看板姉妹の物語・第四作。
お茶についての知識が不足していたことから、お客様に不快な思いをさせてしまった里久は、お茶の師匠のもとへ見学にいくことに。
厳しく叱ることはなく、おっとりと丁寧に教えてくれるのですが、お師匠は習いに来る弟子の獲得に苦労している様子。
そこで桃や里久、他の弟子たちが協力することになり…。
また、ある日加納屋の主人がやってきて、丸藤の「つやつや花白粉」を卸してもらえないか、と頼んできました。
売る人の顔も、買う人の顔も見えないのでは丸藤の商いの精神に反する、と主人の藤兵衛は断りましたが、加納屋の亡き妻の姉、お竹と話をしているうちに、里久はあることを思いつきます。
まとめ
良い品物を、より喜んでもらえる形で手に取ってもらいたい。
そうした気持ちを常に持ち、そして亡くなった人を偲ぶ思いを理解し、寄り添うことのできる里久。
そんな彼女だからこそ出せる商売のアイデアにわくわくし、出会いと人情にじんわりと心あたたまる物語です。
<こんな人におすすめ>
江戸時代の小間物屋の商いを描いた話に興味がある
商いと人情を描いた、胸に染みる物語を読んでみたい
宮本 紀子のファン
里久が商売のアイデアを思いつくと
わくわくするな!しかも売るだけじゃなく
周りのみんなが幸せになっていくのもいい。
そんな里久のこれからの活躍も
楽しみな物語ね。
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