こちらは馬主の秘書が
多くの競走馬やスタッフ、オーナー
一家と関わり共に夢を追っていく物語よ。
馬主かあ。金持ちなんだろうなあ。
それに、馬を手に入れたからには
やっぱり大きなレースで活躍して
ほしいんだろうな。
オーナーは人材派遣会社の
ワンマン社長よ。馬にのめりこみ
家族とは上手くいっていないの。
馬をレースに出すには多くの人の手が
かかっているけれど、活躍できる馬は
ほんの一握りなのよ。
確かにレース以外の馬の様子って
全然知らないなあ。どんな人たちが
関わっていくのか。気になるぜ。
『ザ・ロイヤルファミリー』早見 和真 (著)新潮文庫
あらすじ
ビギナーズラックで馬券を当てたことで、人材派遣会社「株式会社ロイヤルヒューマン」の社長・山王耕造に気に入られ、秘書として働くことになった栗須栄治。
多くの馬を所有する馬主である山王とともに、セリ市へ出かけ、馬の成長を見守り、レース展開に手に汗握ります。
会社の業績は上がり、所有する馬の数が増える一方で、山王の家族が彼を見る目は冷え切ったもので…。
昔の恋人、加奈子の実家の牧場で手に入れた「ロイヤルホープ」が山王やその家族、栄治ら関係者たちの夢を背負い駆け抜ける。
ワンマン社長とともに馬の世界へと足を踏み入れる栄治
ワンマン社長、山王のもとで、秘書という肩書きながら様々な雑務をこなす栄治は、一緒に仕事をすることが叶わなかった自分の父親に山王の姿を重ねています。
山王がのめりこんでいるのは馬主として関わっている競馬。
学生時代の恋人で、今は離婚して実家にいるという加奈子から、山王に仔馬を見てほしいと言われます。
美しい仔馬は山王に身体をこすりつけ、山王もその頭を撫でます。
「ロイヤルホープ」と名付けられた馬は好戦的な騎乗が持ち味のジョッキー、隆二郎を背に新馬戦で鮮烈なデビューを飾ります。
好不調の波を調教師、ジョッキー、馬主らが一丸となってサポート。
引退までを描いた第一部に続き、第二部ではロイヤルホープを親とする馬たち、そして山王の馬を継いだ若い馬主、新人ジョッキーたちの競馬への思いや立ちはだかる壁、家族に対する苦悩や葛藤を描きます。
まとめ
競馬で馬が走ることに、実に多くの人の手がかかり、またその人たちの思いが込められていることに驚きます。
整えて整えて、完璧を期しても勝負の行方はわからないもの。
その道にはまり込んでしまった馬主はレースへの希望と絶望を繰り返しながらも夢を見ることをやめられないのです。
そんな馬主の気持ちを共有できない家族との確執、それでも感じる血のつながりに感動の涙が止まらなくなる物語です。
<こんな人におすすめ>
馬主の役割や、競馬界の裏舞台を描いた話に興味がある
家族と馬の絆を綴る感動の物語を読んでみたい
早見 和真のファン
うおおあああああ
血の繋がりに、みんなが注ぐ馬への情熱に
感動の涙が止まらないいい〜。゚( ゚இωஇ゚)゚。
何度絶望の淵に突き落とされても
情熱の炎が絶えることがない。
それが馬主に必要な資質なのかも
しれないわね。
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