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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『魂手形 三島屋変調百物語七之続』宮部 みゆき (著)

「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」袋物屋の三島屋ではこんな風変わりな百物語をしている。嫁いでいったおちかから「聞き手」を継いだのは次男坊の富次郎。語り手からの話をのちに墨絵に描き、桐の箱に封じ込めて聞き捨てとしている。そんな富次郎のもとへ一人の老人がやってくる。富次郎も見ほれるほど粋なじいさまは、十五の頃、実家の木賃宿で起こった話をはじめた。
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『隣はシリアルキラー』中山 七里 (著)

メッキ加工を主軸とする工場で働く神足友哉は、隣人の立てる物音で目を覚ました。何か大きな物体を切り落とし、洗い流しているかのような物音。そう、例えば人間とか…。んな中、工場の近くで女性の遺体の一部が発見される。妄想ではなく現実の出来後音なのでは、と徐を尾行した神足は怖ろしいものを目にしてしまい…。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー『みちづれの猫』唯川 恵 (著)

離婚後、抜け殻のようになりゴミ溜めのような部屋で暮らしていた江美。そんな江美の部屋のベランダに茶トラの牡猫がやってきた。茶太郎と名付けた猫との生活で江美は次第に自分の心と身体を取り戻していく。しかし茶太郎はある日家を出ていったきり帰らなくなった(「運河沿いの使わしめ」)。傷ついた時、そこに寄り添ってくれる猫に救われた女性たちの心あたたまる七つの物語。
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『八月の銀の雪』伊与原 新 (著)

断られ続ける就活、幼い娘を育てるシングルマザー、夢をあきらめた契約社員。傷つき苦しむ彼らが出会った科学の世界と知識は、新たな一歩を踏み出すための力となる。壮大な自然の営みや動物・生物の不思議さに包まれ癒されていく五編の物語。
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『私が先生を殺した』桜井 美奈 (著)

避難訓練で校庭へと集まった高校生たち。一人の生徒が「ねえ…あそこに誰かいない?」という声につられて顔をあげると屋上のフェンスの外側に彼らがよく知る人物の姿が。生徒たちの目の前で若き英語教師・奥澤は校舎の屋上から飛びおりた。彼が担任をしていたクラスの黒板には「私が先生を殺した」という文字が。章ごとに語り手が変わり、それぞれの視点から語られる出来事は驚くべき真実へとつながっていく。
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『危険な蒸気船オリエント号』C・A・ラーマー (著)

クリスティ愛好家たちの読書会、マーダー・ミステリ・ブッククラブのメンバーは蒸気船オリエント号での豪華クルーズに参加していた。クラブの主催車であるアリシアは、メンバーの一人である医師・アンダースとのロマンティックなひと時を過ごせると思っていたのだが、乗客が死亡したり行方不明になったりとそれどころではない状況に。ブッククラブのメンバーたちは事件の謎を解明すべく捜査に乗り出す。
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『52ヘルツのクジラたち』町田 そのこ (著)

親から自分の人生を搾取され続けてきた女性・貴湖は祖母がかつて暮らしていた大分の家に移り住む。遠慮や慎みのない田舎の人々とあえて距離を置くようにしていた。そんなある日、貴湖は一人の少年と出会う。喋ることができないこの少年と交流を重ね、自身の過去と向き合いながら、貴湖はこれまで考えることのなかった未来へと一歩を踏み出していく。
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『食欲人』デイヴィッド・ローベンハイマー (著), スティーヴン・J・シンプソン (著)

自然界の動物たちは、自分たちの生命維持活動に適した分の栄養素を取り入れることができる。しかし、人間だけが肥満やそこから不随する病に悩まされている。止めることのできない「食欲」とはいったい何なのか。シドニー大学の世界的栄養学者2名が人類の食欲の謎に迫る。
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『安楽探偵』小林 泰三 (著)

街で評判の探偵事務所には、一風変わった依頼が持ち込まれる。中年男性ファンに真似され続ける恐怖に震えるアイドル(「アイドルストーカー」)、人を消す能力を持つという社員の動向を知りたいOL(「消去法」)、何者かに太る薬を盛られていると訴える女性(「ダイエット」)。事務所から一歩も出ることなく事件の真相を暴く「安楽探偵」の推理とは。
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『正欲』朝井リョウ (著)

私立小学校に合格したが不登校になってしまった息子の父親であり、検事である寺井啓喜。男性恐怖症だが、怖さを感じない男性の存在に心ときめく女子大生・神戸八重子。ある秘密を抱えなるべく人と関わらないようにしていたが、同窓会で気になっていた同級生と遭遇した契約社員・桐生夏月。多様性を主張しながら踏み込んでこようとする世間や周囲から逃れることもできず、苦しみながらも生きる道を模索していくそれぞれの姿を描く。