イラストブックレビュー

他人の人生を生きた男の葛藤と決断とは

『ある男』平野 啓一郎 (著) のイラストブックレビューです。弁護士の城戸章良のもとに奇妙な相談が舞い込む。かつての依頼者・谷口里枝は、谷口大祐と再婚し、幸せな日々を送っていたが、大祐が仕事中に事故死する。しかし、「大祐」は全くの別人だったと言うのだ。
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予想外の角度から気持ちよくだまされるミステリ

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』相沢沙呼 (著)のイラストブックレビューです。推理作家・香月史郎はその犯罪者プロファイリング能力の高さから、時折警察の捜査協力も行なっている。あるきっかけから碧色の瞳と漆黒の髪を持つ美しい霊媒・城塚翡翠と知り合う。心霊的な現象から翡翠が犯人を特定し、香月はそこに理論を加え整合性を高めていく。
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謎から開く 新しい世界の扉

『探偵は教室にいない』川澄 浩平 (著)のイラストブックレビューです。札幌の中学に通う中学二年生の海砂真史は、自分の机の中にラブレターが入っているのを見つける。差出人の名はなく、A4の紙にプリントされた文字で文章が綴られている。イタズラなのか?そうでなければ一体誰が?真史は長らく会っていなかった幼なじみに相談することに。
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その恋には、理由がある。

『吉祥寺の朝日奈くん』中田 永一 (著) のイラストブックレビューです。吉祥寺のとある喫茶店に通いつめている朝日奈。そこで働く細身で美人の女性、山田真野に会いたくて通っている。ある日、ふとしたきっかけで会話を交わし、連絡も取り合うようになったが、彼女には何か裏があるようで…。
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ゾクリとするがせつなくもある 江戸の「ふしぎ」な物語集

『ふしぎ<霊験>時代小説傑作選』宮部 みゆき (著), 西條 奈加 (著), 泉 ゆたか (著), 廣嶋 玲子 (著), 宮本 紀子 (著), 細谷 正充 (編集) のイラストブックレビューです。江戸の「ふしぎ」を5人の女性作家が描く、アンソロジー。
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父との因縁により追い込まれた窮地から抜け出せるか

『因縁』福田 和代 (著) のイラストブックレビューです。ある中古車販売店で知り合った謎の中年男性クロエから金塊強盗に誘われた二十二歳の葉山和之。金塊強盗の当日、待ち合わせの場所へやってきた葉山が見たのは、車の中で死体となっていたクロエ、そして奪ったはずの金塊が消えた空っぽの車内だった…。
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そうきたか!思わず唸る 事件も謎も仰天の昔話ミステリ

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』青柳 碧人 (著) のイラストブックレビューです。あの昔話がミステリーに!?「一寸法師」「花咲かじいさん」「つるの恩がえし」「浦島太郎」「桃太郎」の5編の昔話をベースに事件発生。
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どこに着地するのか見当つかず。女たちよ、どこへ行く!?

『わたしたちに手を出すな』ウィリアム・ボイル (著)のイラストブックレビューです。未亡人のリナは、言い寄ってきた老人を灰皿で殴り倒し、娘の家へと逃げ込むが、ほぼ絶縁状態だった娘は家の中に入れてくれない。途方にくれるリナに声をかけたのは、向かいの家に住む女性、エイドリアン。
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ゆるやかにはじまる かけがえのないつながり

『ライフ 』小野寺 史宜 (著)のイラストブックレビューです。やりたいことも特に見つからず、コンビニのバイトをしながら、大学時代から住んでいるアパートで一人暮らしをしている幹太。静かな日々を送っていた幹太だが、上の部屋に越してきた男が騒がしい音を立てる。
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あなたはこの物語の世界から抜け出せるか

『熱帯』森見 登美彦 (著) のイラストブックレビューです。作家・森見登美彦は友人とともに「沈黙読書会」なるものに参加。会場にはかつて読んだことのある小説「熱帯」を持った女性がおり、「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」と言う。