中公文庫

イラストブックレビュー

青い蓮の花に隠された人の業と神の存在

『ブルーロータス-巡査長 真行寺弘道』榎本 憲男 (著) のイラストブックレビューです。警視庁捜査一課の真行寺弘道は、荒川の河川敷での捜査現場に出くわす。発見されたのはインド人男性の変死体。事件性を感じた真行寺は、インドを専門とする研究者・時任の協力で捜査を進めていく。
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この上なく心地よい 女四人の共同生活

『あの家に暮らす四人の女』三浦 しをん (著)のイラストブックレビューです。三十七歳独身の刺繍作家、佐知は、杉並の古びた洋館に住んでいる。同居人は佐知の母親・鶴代、佐知の友人・雪乃、その後輩・多恵美。女が四人で暮らす日々は、笑いと珍事に溢れている。
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老後の資金と幸せの関係を描いた物語

『老後の資金がありません』垣谷 美雨 (著)のイラストブックレビューです。老後の資金は、それなりに準備していたはずだった。ところがみるみる間に減っていく貯金残高。おまけに夫婦そろって失職。必死にやりくりする篤子の努力は報われるのか?
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宝石箱の中にしまっておきたくなるような少女時代

『ミーナの行進』小川 洋子 (著)のイラストブックレビューです。1972年、十二歳の少女、朋子は、芦屋の叔父の家で1年間世話になることになった。大きな家、広い庭、無口な叔母とローザおばあさん。そして1つ年下の少女、ミーナの、一家を描く物語。
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何事も起こらないようで何かが起きる日々を描く

『花桃実桃 』中島 京子 (著) のイラストブックレビューです。亡くなった父から古びたアパート「花桃館」を継いだ43歳・独身の茜。勤めていた会社から退職勧告を受けたことを機に、このアパートの住み込み管理人をすることに。
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誰も傷ついてほしくない。その優しさの果てには…

『ため息に溺れる』石川 智健 (著)のイラストブックレビューです。立川市の蔵元医院の養子である、蔵元指月の遺体が発見された。警察は自殺と判断するが、蔵元家の娘であり、指月の妻である舞子からの要請により、再捜査をすることに。
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特殊な状況下で人生の一部分を共有する

『人質の朗読会』小川 洋子 (著)のイラストブックレビューです。ある旅行会社が企画したツアーバスが、反政府ゲリラの襲撃を受け、運転手を除く八人がバスごと拉致された。二年後、彼らが監禁されていた小屋に仕掛けられたテープが公開。彼らの朗読が、ラジオ番組で放送された。
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ロックな平刑事が国家の闇に挑む

『巡査長 真行寺弘道』榎本憲男 (著) のイラストブックレビューです。警視庁刑事部捜査一課の真行寺は凄腕のハッカー・黒木と親しくなる。議員変死事件で背後に巨大な組織の存在を感じ取り、黒木の力を借りて真相に迫ろうとする真行寺だが…。
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「くっつかない糊」をあなたはどう売りますか?

『膠着』今野 敏 (著)のイラストブックレビューです。老舗の糊メーカー「スナマチ」は、創業以来の機器を迎えていた。高額な開発費を投じて完成した新商品は、なんと「くっつかない糊」だったのだ。何とか商品化しようと考える新入社員の啓太とベテラン営業マンの本庄だが。
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古い洋館に遺されていたものとは

『十六夜荘ノート』古内 一絵 (著)のイラストブックレビューです。大伯母から目黒区の洋館を遺された雄哉。現在の住民に立ち退いてもらうべく彼らとやりとりをするうちに、何故大伯母がこの邸を遺したのか、思いをめぐらせていく。