小学館文庫

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『震える牛』相場英雄 (著)

捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一のもとに、一件の未解決事件が持ち込まれた。二年前、中野の居酒屋で死者二名、負傷者一名、現金強奪という強盗殺人事件。犯人は外国人だとされ、被害者二名のつながらいも見られず、犯人は逃走したまま現在もつかまっていない未解決事件。関係者に対して丹念に聞き込みを行い、手帳に書き込んでいく田川。その裏には巨大な企業と食肉産業の苦境、加工食品の闇が潜んでいた。
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『ダークマター スケルフ葬儀社の探偵たち』ダグ・ジョンストン (著)

スコットランド、エディンバラで創業五百年目を迎えるスケルフ葬儀社は、十年前から探偵業も行っている。経営者であるジムが亡くなり、妻ドロシーは夫の秘密を知りショックを受ける。ジムの娘・ジェニーはライターの仕事がなくなり、実家に戻り家業を継ぐことに。孫娘の大学生・ハナは行方不明となったルームメイトの捜索を開始。三代の女性たちがそれぞれの悩みや問題にぶつかりながらも、自分と向き合い、乗り越えながら真相を見つけ出していくミステリ。
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『かすがい食堂 夢のゆくさき』伽古屋 圭市 (著)

祖母の駄菓子屋を継ぎ、その店を使って子ども食堂を始めた春日井楓子。ある日、商店街で気になる女子高生を見つける。彼女がヤングケアラーであると感じ、楓子はかすがい食堂に参加してみないかと声をかける。何度か断られたものの、弟と参加してくれた女子高生、三千香に「良いことをしている自分が好きなのでは」という言葉を投げられ、楓子は落ち込んでしまい…。
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『口福のレシピ』原田 ひ香 (著)

料理学校「品川料理学園」の後継者として生まれ育った留希子は、家業を継ぐことを拒否。友人の風花と暮らしながらSNSで料理を発信。いくつかのレシピがバズり、料理関係の仕事も入るように。さかのぼって昭和二年の品川料理教習所では、女中方向のしずえが声量野菜のセロリーを前に、どう調理したものかと頭を悩ませていた。令和と昭和、料理を考え、作り続ける女性たちを描く料理小説。
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『銀座「四宝堂」文房具店』上田 健次 (著)

銀座の一角に佇む老舗の文房具店・四宝堂。三十代半ばの青年・宝田硯が一人で切り盛りするこの店には様々な思いを抱えた客がやってくる。思い出の文房具や店主の言葉で客たちの心がやわらかくほぐれていく。大切なものを思い出させてくれる、胸があたたかくなる物語。
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『増補版 九十歳。何がめでたい』佐藤 愛子 (著)

身体のガタが来ているというのに、声が大きいために元気なばあさんだと思われて困る。スマホとは何ぞや、便利になった生活で失われたものは何か。九十歳を過ぎた今思ううこと、起こることを笑いと涙あふれる文章でイキイキと綴るエッセイ集。
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『本を守ろうとする猫の話』夏川 草介 (著)

夏木林太郎は、色白で無口、少し厚めの眼鏡をかけた、ごく一般的な高校生。古書店を営む祖父との二人暮らしだったが、その祖父が亡くなり叔母に引き取られることに。ある日、店の棚の奥から声が聞こえ、見てみるとそこには一匹のトラネコが現れ林太郎に向かって「お前の力を借りたい」と言った。閉じこめられた本を救うために、林太郎の力が必要だと言うのだが…。
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『江戸寺子屋薫風庵』篠 綾子 (著)

江戸の下屋にある「薫風庵」は、元遊女で大店の主人の妾でもあった蓮寿と、二十三歳の尼・妙春、そして十二歳の飯炊き娘の小梅の三人が住んでいる。この庵は寺子屋としても使われており、妙春が教鞭をとり、近くに住む二十人の子供たちが学んでいる。ある日、隣家の大造が寺子に盆栽を折られたと怒鳴り込んできて…。
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『ロボット・イン・ザ・ホスピタル』デボラ・インストール (著)

元ダメ男ベン、妻のエイミー、娘のボニーとロボットのタングのチェンバーズ一家は、長かったパンデミックを終え、ようやく一息つけるかと思っていたが…。タングの学校問題や、ボニーが挑んだ一大イベントなど次から次へと問題が起こる慌ただしい日々の中で、タングは自分の夢に向かった新たな一歩を踏み出す。
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『燃えよ、あんず』藤谷 治 (著)

下北沢にある小さな書店「フィクショネス」。こだわりが強く、なかなか売上が出ない店主が知恵をしぼり、様々なイベントを実施。その結果、個性豊かな面々がこの店に集まるようになる。常連の一人、久美ちゃんは結婚したがその幸せは続かず。それから十数年後、久美ちゃんはもう一人の懐かしい常連とともに店にあらわれた。