小説・人文

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『キネマトグラフィカ』古内 一絵 (著)

老舗の映画会社、銀都活劇に入社した6人の男女たち。「平成元年組」と呼ばれた彼らは、地方の映画館で再開。26年前、ローカルセールスをしていた彼らが手持ちで担当エリアの映画館へフィルムを運んだ「フィルムリレー」に思いをめぐらせる。時を経た今、あの頃目指した自分になれているのだろうか。
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『ロボット・イン・ザ・ホスピタル』デボラ・インストール (著)

元ダメ男ベン、妻のエイミー、娘のボニーとロボットのタングのチェンバーズ一家は、長かったパンデミックを終え、ようやく一息つけるかと思っていたが…。タングの学校問題や、ボニーが挑んだ一大イベントなど次から次へと問題が起こる慌ただしい日々の中で、タングは自分の夢に向かった新たな一歩を踏み出す。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー『姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―』宇能鴻一郎 (著)

煙と客に満ちたモツ焼き屋で隣に座った虚無僧。酔っていた私は彼に、モツ焼き屋で内臓を喰うたびに感じていたことを話したくなった。無僧は「その通りです」と理解を示し、己のことについて話しはじめた(「姫君を喰う話」)。追いつめられた人間と彼らの生きる背景が迫力ある筆致で描かれる全6編。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー『朝鮮大学校物語』ヤン ヨンヒ (著)

大阪下町育ちの18歳、ミヨンが入学したのは、高い塀の中にある朝鮮大学校。全寮制、日本語禁止、無断外出現金…。塀の中のルールに苦戦し、外の世界と出会い、そして恋に巡り合う、そして外の世界を知ることで直面する試練とは。
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『彼女の家計簿』原田 ひ香 (著)

シングルマザー、里里のもとに一通の封筒が届いた。中には五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿が数冊入っていた。家計簿から見えてくる加寿の生き様、そして里里や彼女の母親は、そこから何を得ていくのか。
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『眠れない夜は体を脱いで』彩瀬まる (著)

イケメンと言われる自分になじめない男子高校生、合気道教室で若い男性と組むことになった五十代の女性会社員。彼らは「手の画像を見せて」というコメントと、それに応えて多くの手の画像が掲載されたネット掲示板に辿り着く。
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『思い出トランプ』向田邦子 (著)

明るくて細々しく動くが、かわうそのように残忍な部分を持つ妻(「かわうそ」)。大きな体、細い目の愛人の、垢抜けなく朴訥としたところが気に入っていたのだが(「だらだら坂」)。日々暮らしていく中で、狡さやうしろめたさなどを情緒豊かに描き出す13編。
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『燃えよ、あんず』藤谷 治 (著)

下北沢にある小さな書店「フィクショネス」。こだわりが強く、なかなか売上が出ない店主が知恵をしぼり、様々なイベントを実施。その結果、個性豊かな面々がこの店に集まるようになる。常連の一人、久美ちゃんは結婚したがその幸せは続かず。それから十数年後、久美ちゃんはもう一人の懐かしい常連とともに店にあらわれた。
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『クジラアタマの王様』伊坂幸太郎 (著)

製菓会社で働く岸は、先輩のピンチヒッターとしてお客様サポートに再び配属。人気商品に画鋲が入っていた、という1本のクレームからはじまり、様々なトラブルに巻き込まれる。多くの避難や強い悪意をぶつけられ疲弊する岸の前に、一人の議員が現れ、自体は変化していく。彼らにはある「繋がり」があった。
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『東京ロンダリング』原田ひ香 (著)

夫と離婚した内田りさ子32歳。彼女の仕事は都内の事故物件を一ヶ月ごとに転々とする、というもの。人との関わりを避け、孤独で無気力な日々を過ごしていたりさ子だが、移り住んだ先で出会う人々とのやりとりが、やがて彼女の固くこわばった心をやさしくときほぐしていく。