小説・人文

イラストブックレビュー

死者からの招待状は閉じこめられた彼らをどこへ導くのか

一通の招待状を受け取り、ある施設へ訪れた高校三年生の古谷桜介。他にも同じように招待されていた五人のメンバーが揃ったとき、建物の扉が閉まり脱出不可能な状態に。彼らが受け取ったのは「私を殺した犯人を暴け」という、死んだ真鶴あかねからの招待状だった。
イラストブックレビュー

本が生まれ、読む人の手に渡るやさしい奇跡を描く

小さな田舎町、桜野町の書店、桜風堂をまかされている一整。地方の小さな書店ゆえ、配本がない、出版社の営業が相手にしてくれない、といった問題も。そんなとき、以前勤めていた銀河堂書店のオーナーからある提案を受ける。
イラストブックレビュー

動物たちから生き方のヒントをもらえる!?

動物園でアルバイトをする飛鳥。一緒に夜勤をすることになった男性職員・不破は、なんと「動物と入れ替わる」ことができる能力を持っていた。夜の動物園で、不破と入れ替わったライオンやキリン、サイたちと楽しいひとときを過ごすうちに、飛鳥は自分の諦めていた夢を思い出す。
イラストブックレビュー

「気づく」「変わる」タイミングは人それぞれにある

九州を拠点として展開するコンビニ・テンダネスの門司港こがね村店には、危険なほどにフェロモンをふりまく名物店長と、その威力に反応を示さないスタッフたちが日々働いている。日常生活に日々が入り、きしみを感じる客たちが店にやってきては、新たな視点やつながりを手に入れ、そしてまた誰かへとつないでいく。
イラストブックレビュー

酔客の人生を眺める猫たちが教えてくれたこと

有名な構成作家に弟子入りし、仕事といえばアイデア出しや雑用ばかりのボク。あるとき、ふらりと入った新宿ゴールデン街の店、「花梨花」で働く夢ちゃんは店で料理を作り、行き場のなくなった猫たちの世話をする。そしてボクと夢ちゃんはある約束を交わすのだ。
イラストブックレビュー

思い出の味が大切な人とのひとときをつなぐ

海の近くにある食堂「ちびねこ亭」。茶ぶち柄の子猫がいるこの店では、「思い出ごはん」を食べると死んだ人間に会えるという。後悔や悲しみ、苦しさを抱えた人々は、大切なあの人と出会えたとき、何を伝え、どんな思いを受け取るのか。
イラストブックレビュー

押し込めていた自分が開放される時、幸運への扉が開かれる

新月、父母ヶ浜に満月珈琲店をオープンさせた三毛猫のマスター。そこへ海王星の遣いであるネプトゥヌス、通称「サラ」がやってきて、店を手伝うと言う。自分の気持ちをずっと閉じ込めていた沙月の母・藤子。自らの才能の限界を感じていた作家の二季草。サラが動いたことで彼らの新たな人生の歯車が回り出す。
イラストブックレビュー

あなたをギリギリのところで引き止めるものは何ですか

結婚して三年で離婚した私は、前の夫との間に子供はおらず、一人暮らし。仕事もしているし、彼氏もいる。つつがなく送る日常の中で、事故や事件のニュースを目にすると、私はスマホを手に取る(「健やかな論理」)等、言葉で言い表せないような苦しみを抱えて生きる人々の姿を描く6編の物語。
イラストブックレビュー

男のプライド、部下の反逆。女の出世に波乱あり!

出版社の管理課課長の水上駒子は四十二歳。専業主婦として夫が家事全般をこなし、娘は不登校の時期もあったが、現在は学校に通えるようにいなった高校生。そんな彼女に新部署の次長の辞令が。しかも駒子の同期である女性課長と競い合い、勝ったほうが部長になるという。
イラストブックレビュー

あなたの帰る場所はどこにありますか

たったひとつのレギュラー番組が終了してしまったタレントのおかえりこと丘えりか。それまで旅番組に出演していた経験を生かし、依頼人に代わって旅をする「旅の代理人」を始める。今回依頼された旅先は北海道。ある動画に映っていた男性が、かつての恋人なのかどうかを確認してほしいのだと言う。