角川文庫

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『緑の我が家 Home,Green Home』小野 不由美 (著)

一人暮らしをすることになった高校一年生の荒川浩志は、細い路地の突き当たりにあるハイツ・グリーンホームへ引っ越してきた。六号室に住む同じ年頃の和泉聡から「出て行ったほうがいい」と言われ、さらに差出人が不明の手紙、無言電話、夜中に落書きをする男の子など、奇妙な出来事が浩志に起こる。幽霊が出る、と噂のグリーンホームで起こる怪異の正体とは。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『マリアビートル』伊坂 幸太郎 (著)

幼い息子の命を救うために敵に挑むアルコール依存症の元殺し屋「木村」。可愛らしい見た目に反して悪魔のような心を持つ「中学生」。闇社会で恐れられる人物からの仕事を受けた腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。運に見放され続ける気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の中で狙う者と狙われる者、それぞれの思惑が交錯する。予測不能なノンストップ・サスペンスアクション小説。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『1984』ジョージ・オーウェル (著)

街のあちこちに巨大な顔だけが印刷されたポスターが貼ってある。絵の下には「ビッグ・ブラザーが見ている」と書かれたコピーが。党があらゆる行動や言動を監視する近未来の世界で、ウィンストンは過去を捏造する仕事に従事していた。自分の記憶を確かなものにするために日記をつけはじめたウィンストンが迎えた未来とは。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続』宮部 みゆき (著)

江戸は神田三島町にある袋物屋の三島屋が主人・伊兵衛の思いつきから始めた変わり百物語。「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」を決め事とし、身の上話や罪の告白、怪異など、語り手の話に耳を傾ける。おちかに変わり次の聞き手となった伊兵衛の次男・富次郎のもとに語られた話とは。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー『朝鮮大学校物語』ヤン ヨンヒ (著)

大阪下町育ちの18歳、ミヨンが入学したのは、高い塀の中にある朝鮮大学校。全寮制、日本語禁止、無断外出現金…。塀の中のルールに苦戦し、外の世界と出会い、そして恋に巡り合う、そして外の世界を知ることで直面する試練とは。
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いざ!!四畳半から(ちょっぴり)過去の旅へ

八月十二日の昼下がり、自室のクーラーのリモコンが壊れ絶望していた「私」はタイムマシンを発見。涼しさを取り戻すために後輩の明石さんや友人の小津、先輩たちとリモコンが壊れる前の昨日へ行くことを思いつく。しかし彼らを送り出したところで「私」は過去を改変してしまったら世界は消滅してしまうのでは、と考えたのだが…。
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遺された手記、異なる証言。嘘をついているのは誰?

山梨県にある別荘のベランダから会社経営者である本村弘樹の妻・瑞香と八歳野息子・朋樹が転落死した。弘樹は無実を主張するが容疑者として拘束される。瑞香と面識のあった女性編集者へ送られた瑞香の手記、弘樹や関係者の証言は食い違い、事件は思いもよらぬ様相を見せはじめる。朋樹の弁護人である睦木怜が辿りついた真相とは。
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恐怖の裏側に潜む 人ならざるものの声

両親と弟が亡くなり、古い町屋である実家に戻ってきた貴樹。彼が書斎として使うことにした部屋からは、隣の家に住む二十代の芸妓らしき女の様子が見えた。頼りなく哀しげな様子の彼女のことが気になる貴樹だが…(「芙蓉忌」)。情緒漂う怪談六編。
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青春の燦きと闇が生む 証明不可能な罪

北楓高校ではひと月の間に三人もの生徒が自殺するという事態が起こっていた。ひとりは学校のトイレで首を吊り、ふたりは校舎から飛び降り、命を落とした。犯人は『他人を自殺させる力』を持つらしいのだが…。
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一線を退いたからこそ見えるもの、できることがある

巣鴨町に店を構える糸丼屋の嶋屋六代目の主、徳兵衛は還暦を迎え、隠居を決意。のんびりと優雅な暮らしをするはずが、孫の千代太が遊びにくるようになってからというもの、次から次へとやっかいごとが起こる。隠居は、すごろくで言えば人生の「あがり」と考えていた徳兵衛。果たして第二の人生に「あがり」はあるのか。