講談社文庫

イラストブックレビュー

世にも奇妙な、それでいて身近に感じる世界

『世にも奇妙な君物語』朝井 リョウ (著) のイラストブックレビューです。初めに感じたのは、ほんのわずかな違和感、それが、みるみる間にふくれていき、後戻りのできない状況になっていく。そんな、朝井リョウ流の「世にも奇妙な物語」。
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自分が自然の一部だった頃の記憶

『妻が椎茸だったころ』中島京子 (著)のイラストブックレビューです。亡くなった妻のレシピ帳には「私は私が椎茸だったころに戻りたいと思う」と書かれていた。慣れぬ手つきで乾物の椎茸を煮て、妻が生前に予約を入れていた料理教室へ参加した泰平なのだが。
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「夫婦は似てくる」の本当の意味とは

『異類婚姻譚』本谷 有希子 (著) のイラストブックレビューです。子供を持たず、仕事もせず、専業主婦として呑気な生活を送っていた私は、ある日夫の顔の異変に気づく。やがて、夫と私、互いの輪郭が混じり合い、自分の顔が夫とそっくりになっていることに気付く。
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理解できない部分もあるけど、いるだけで安心する。それが家族ってヤツなのかも。

『家族シアター』辻村 深月 (著) のイラストブックレビューです。真面目な姉をイケてないと感じている妹、姉はバンドの追っかけ、弟はアイドルおたくと趣味で反発し合う姉弟、息子とうまく話ができない父。時にうっとうしくて、やっぱり大切な「家族」の存在を描いた7編の短編集。
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いくつもの推理が錯綜する!真実はどこにあるのか

『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』井上 真偽 (著)のイラストブックレビューです。聖女伝説が伝わる里で行われた婚礼の場で、「飛び石殺人」が発生した。伝説の聖女が起こした奇蹟の殺人なのか。青髪の探偵、上苙が奇蹟の証明に挑む。
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混乱注意!!今読んでいるのは「どの場面?」

『鏡の中は日曜日』殊能 将之 (著)のイラストブックレビューです。奇妙な館で発生した密室殺人事件。名探偵の活躍により解決したと思われていたが、15年後、現代の名探偵・石動の元へ事件再調査の依頼がくる。
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これからの資本主義を生き抜くための武器とは

『僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版』瀧本 哲史 (著)のイラストブックレビューです。これまで安泰と言われていた職業も、世の中の猛スピードで起こる変化に応じてそのあり方が変わってきている。先の見えないこの時代を生き抜くための武器について解説する。
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女である限り、その選択は必ず訪れる

『産む、産まない、産めない』甘糟 りり子 (著)のイラストブックレビューです。40歳独身で、突然の妊娠に戸惑う桜子、不妊治療を続けるが、なかなか子供を授かることができない39歳の重美。。妊娠や出産をめぐる心の葛藤や喜び、そして人生の選択を描いた8つの物語。
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奇妙でどことなくユーモラス。独特の世界観。

『おはなしして子ちゃん』藤野可織 (著) のイラストブックレビューです。理科準備室に閉じ込められ、ある標本から話をせがまれた。表題の「おはなしして子ちゃん」のほか、奇妙でちょっぴりブラックで、どことなくユーモラスな10編の短編集。
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彼らの「本当」は画面の向こうに存在する

『静かに、ねぇ、静かに』本谷 有希子 (著) のイラストブックレビューです。東京から離れ、農業をしながら暮らす、三十九歳の僕。Tシャツ屋のヤマコ、実家で親と暮らす四十二歳のづっちんの三人でクアラルンプールへ旅行する。「幸福」とは何なのかを問う三つの短編集。