ドライブインまほろば

イラストブックレビュー

逃れられない絶望の淵に僅かに差す光を求めて

山奥にぽつんと建つ「ドライブインまほろば」。三十七歳の比奈子が一人で営むこの食堂に、小学6年生の男の子と年長の女の子の兄弟がやってきて、夏休みが終わるまで店に置いてくれ、と言う。比奈子はある夜、「義父を殺した」という憂の告白を耳にする。