ハヤカワ文庫JA

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『楽園とは探偵の不在なり』斜線堂 有紀 (著)

いつの頃からか、この世界には天使が現れるようになった。グロテスクな見た目を持つこの天使は、2人以上殺した人間を即座に地獄へと引き摺り込む。探偵の青岸焦は、大富豪である常木に誘われ、天使が多く集まる常世島へとやってきた。この島で、起こるはずのない連続殺人事件が。犯人はなぜ、天使によって地獄に落とされずにいるのか。またどのようにして犯行に及んだのか。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『入れ子の水は月に轢かれ』オーガニック ゆうき (著)

水害で双子の兄を亡くした駿は、実家に残された母から逃げるようにして沖縄にやってきた。那覇のガーブ川上の商店街にある、鶴子オバアの店を譲り受けた駿だが、最初の客が水死体となって発見された。その死に疑問を持ち、調べ始めるがさらに新たな死が…。
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世界の柔らかな境目に触れるSF短編集

いくつもの平行世界を自由に行き来する少女たちの前に現れた異質の存在とは(「なめらかな世界と、その敵」)。時の流れと人の心の隔たりと繋がりを描き出す、六つの物語。
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複雑に絡み合った線が一気にほどかれる快さ

『青光(ブルーライト) 』柴田 よしき (著) のイラストブックレビューです。青い電飾が遺体のそばに巻かれているという連続殺人事件が東京を震撼させていた。同じ頃、作家でありブルーライト探偵所長でもあるユナのもとに、女友達の秋子から助けを求めるメールが届く。一方、探偵社で依頼を受けた身辺調査が、連続殺人とのつながりを見せて…。
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内なる世界から飛び出すヒキコモリたちの力

『ヒッキーヒッキーシェイク』 津原 泰水 (著) のイラストブックレビューです 。ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー、JJこと竺原丈吉は、「人間をつくり、不気味の谷を越える」というプロジェクトを立ちあげ、4人の引きこもりを参加させる。
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彼らのおかげで日本はまわっている…かも?

『庶務省総務局KISS室 政策白書』はやせ こう (著)のイラストブックレビューです。総務省総務局、経済インテグレート・サスティナブル・ソリューション室、通称KISS室の島崎室長と部下の中村くんは、各省からたらいまわしにされた課題への提言に尽力し、時に海外の会議へと赴く。
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塀の中にいる彼から逃れることはできない

『死刑にいたる病』櫛木理宇 (著)のイラストブックレビューです。鬱屈した大学生活を送っていた筧井雅也のもとへ一通の手紙が届いた。それは世の中を震撼させたシリアルキラー・榛村大和からのものであった。
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あなたがいる世界は現実ですか?

『グリフォンズ・ガーデン』早瀬 耕 (著) のイラストブックレビューです。東京の大学院で修士課程を終えたぼくは、就職先である、札幌の地へと訪れた。勤務先の知能工学研究所は、グリフォンの石像がそこかしこに存在し「グリフォンズ・ガーデン」と呼ばれていた。ぼくは研究所内のバイオ・コンピュータ内にひとつの世界を構築しはじめた。
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決して融合することのない世界が人の心にもたらすものとは

『プラネタリウムの外側 』早瀬 耕 (著)のイラストブックレビューです。依理奈は、友機素子コンピュータで会話プログラムを開発する南雲教授のもとを訪れ、亡くなったもと恋人であり友人でもあった圭との会話を再現するのだが。
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自分の「匂い」を失った画家が巻き込まれる奇妙な事件

『探偵は絵にならない』森晶麿 (著)のイラストブックレビューです。画家の濱松蒼はいなくなった彼女を探して故郷の浜松へ。友人の小吹蘭都の住居に転がり込むが、そこには奇妙な依頼が舞い込んで…。