中村 文則

イラストブックレビュー

言葉の持つ「力」に打ちのめされる物語

『何もかも憂鬱な夜に』 中村 文則 (著)のイラストブックレビューです。施設で育った刑務官の「僕」は、ある夫婦を刺殺した二十歳の未決囚である山井を担当している。山井とのやりとりの中で、どこか自分と似たところがあると感じる「僕」は、自殺した友人や恩師とのやりとりに思いを馳せる。
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他人の意識を植えつけることは可能なのか

『私の消滅 』 中村 文則 (著) のイラストブックレビューです。「このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない」そう書かれた手記を、古びたコテージで読む男。部屋の奥にある白いスーツケース、そして男が成りかわろうとしている「小塚」という男の身分証。思わぬ方向に展開していく壮絶なミステリー。
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見えない何かに絡み取られた人間の足掻き

『あなたが消えた夜に』中村 文則 (著) のイラストブックレビューです。小さな町で突然発生した、連続通り魔事件。所轄の刑事・中島と、捜査一課の女刑事・小橋は容疑者である「コートの男」を追うが、その男の正体とは。男女の運命が絡まりあい、事件は思わぬ方向へ加速していく。
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この世界で自分自身を失わずに生きていけるのか

『R帝国』 中村 文則 (著) のイラストブックレビューです。B国との戦争が始まった。しかし党の独裁国家である「R帝国」に攻撃を仕掛けてきたのはY宗国。この戦争の裏には何があるのか。そして謎の組織「L」と党の関係は。
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その大きな流れの中で自我を持ち続けることができるか

『R帝国』中村 文則 (著)のブックレビューです。朝起きるとB国との戦争がはじまっていた。国家を支配する絶対的な存在である『党』と、謎の組織『L』。彼らは戦争に、そして国の運営にどう関わっているのか。物語が行き着く世界の真実とは。
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2人の運命の歯車を狂わせた幼い日の出来事

『最後の命』中村 文則 (著)のイラストブックレビューです。ある日、家に戻ると女の死体があった。犯人は幼馴染の冴木と判明。幼い頃に2人が目撃した事件は、その後の人生の価値観を大きく変えていく。