創元文芸文庫

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ』古内 一絵 (著)

2019年4月。新元号、「令和」が発表されたこの時、老舗映画会社・銀都活劇で働く砂原江見は岐路に立たされていた。銀活が大手映像配信会社に買収されることが決定し、会社の企画は進行が止まる。先行き不安な空気が漂う中、DVD宣伝担当の江見はこれまでの仕事を振り返り、ある企画を立ち上げる。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『キネマトグラフィカ』古内 一絵 (著)

老舗の映画会社、銀都活劇に入社した6人の男女たち。「平成元年組」と呼ばれた彼らは、地方の映画館で再開。26年前、ローカルセールスをしていた彼らが手持ちで担当エリアの映画館へフィルムを運んだ「フィルムリレー」に思いをめぐらせる。時を経た今、あの頃目指した自分になれているのだろうか。
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その人生が不幸か幸福か それは自分自身が決めること

海を見下ろす小高い丘に広がる住宅地、『うつくしが丘』。この地に建つ、築21年の3階建一軒家を購入した美保理と譲。1階を美容室に改装し、近所の人に利用してもらえる店にしようと張り切っていた。しかし、オープンを間近に控えたある日、美保理は近隣住民からここが「不幸の家」と呼ばれていることを知る。
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この「関係」はどんな言葉でも言い表すことができない

父を亡くし、母がいなくなったことで居心地の悪い伯母の家で自分を押し殺しながら日々を過ごしていた更紗。ある雨の日の夕方、大学生の文に「帰らないの?」と声をかけられる。傘もなく濡れる更紗に「うちにくる?」と問いかけた文に、更紗は「いく」と立ちあがった。