小説・人文

イラストブックレビュー

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『厭世フレーバー』三羽 省吾 (著)

リストラされ家でゴロゴロしいていた父親が失踪した。母は酒浸りとなり、高校生の姉は夜遅くまで遊び歩き、兄はやたらと口うるさくなり、爺さんのボケは加速。中学生の末っ子は部活をやめ、高校へ行かず働くことを決意する。そんな家族に隠された秘密とは。
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『民王 シベリアの陰謀』池井戸 潤 (著)

第二次内閣発足の最大の目玉、「マドンナ」こと高西麗子環境大臣が新種のウイルスに感染した。その感染源はシベリアであるといいう情報が。加速する感染と陰謀説に日本は大混乱。国家を揺るがす未曾有の危機に、総理大臣・武藤泰山はバカ息子の翔、秘書の貝原とともに立ち向かう。
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『つまらない住宅地のすべての家 』津村 記久子 (著)

女性受刑者が脱獄し、自分たちの住む地域に向かっているちう情報を耳にした付近の住民たちは、協力し交替しながら路地を見張ることに。この事件をきっかけに、それぞれの家族の状況が見えてくると同時に、互いに影響を与え合いちょっとずつ彼らの考え方や行動を変えていく。
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『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』松田 青子(著)

手塩にかけて育てているのに一向に「身を固めない」娘、ザ・昭和な会社で働く赤いアイシャドウを塗った女性、コロナ禍で幼い娘を連れてホテルへ逃げ込んできた母親。女であることの、肉体や価値観から受ける苦しみや立ち向かっていく姿を描く短編集。
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『朱色の化身』塩田武士 (著)

昭和三十一年、芦原温泉街で大規模な火災が発生。六十年後、ライターの大路亨は、父に頼まれ失踪した女性・辻珠緒を探すため、彼女の関係者に取材をしていた。数々の真実が明らかになるにつれ、やがて芦原出身である彼女と大火災に関わりがあることに気づく。
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『御社のチャラ男』絲山 秋子 (著)

地方都市にあるジョルジュ食品は、オイルやビネガーを取り扱う小さな会社。社長のコネで我が社へやってきた三芳部長は社内でひそかに「チャラ男」と呼ばれている。彼自身の思い、そして周囲の人々から見た彼の姿から社会が、そして自分自身が見えてくる。
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『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』彩瀬まる (著)

幼い息子を育てている素子は、友人の珠理を誘い日帰りの温泉旅行へ。色とりどりの旬の料理を堪能しつつ、家族のための食事を毎日考えているうちに自分が何を好きか、何を食べたいのかがわからなくなっていることに気づく。そして自分自身も、母親の好物が何だったのかを知らなくて…。
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『イデアの再臨』五条 紀夫 (著)

僕は向水学園高等学校に通うごく平凡な高校生。ある朝、目を冷ますと部屋の壁に四角い穴が開いていた。ここは小説の中の世界であり、自分たちはその登場人物。この世界から次々と物や言葉を消し、混沌の世界を作り上げている犯人はいったい誰なのか。
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『新! 店長がバカすぎて』早見 和真 (著)

武蔵野書店吉祥寺本店に「あの男」が3年ぶりに戻ってきた。しかし、山本猛店長は相変わらず人の気持ちや空気を読まず人を苛立たせる天才。契約社員から正社員として採用された谷原京子はバカ店長に振り回されながらも怒り、泣き、笑いながら書店員の仕事に全力で取り組んでいく。
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『新装版 青い壺』有吉 佐和子 (著)

陶芸家として著名であった父に反発し、地道に焼き物の製作を続けている省造は、ある日美しい青磁の壺を焼き上げた。壺はデパートで売られ、変われ、盗まれ十余年後に思わぬ形で再び省造と対面する。壺を手にした人々は何を思いどう生きてきたのか。