2023-02

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『ちびねこ亭の思い出ごはん からす猫とホットチョコレート』高橋由太 (著)

特異だったピアノが弾けなくなった中学生の一花は春休みに千葉県君津市で一人暮らしをしている祖母の家へ行くことに。玄関の戸を引くと、祖母が廊下に倒れていた。去年のお盆に祖母が話してくれた昔の話を一花は思い出していた(「からす猫とホットチョコレート」)。芸能事務所の会長、出水亨はかつて所属していた俳優・熊谷が立ちあげた劇団のお芝居を見ていた。観劇後、挨拶に来た熊谷へ、芝居のモチーフとなった「ちびねこ亭」と自分の関わりについて語り出す(「黒猫食堂と焼きおにぎり」)。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『カルトからの大脱出』鯨 統一郎 (著)

夫を事故で亡くした村野好美は、保険営業員として働きながら、女手ひとつで娘のあすかを育ててきた。ある日、高校三年生のあすかが家を出ていき、カルト教団「新しい神のルール」へと消えた。憔悴する好美に協力を申し出てくれたのはマジシャンの谺(こだま)。娘を取り戻すために彼が立てた作戦とは。
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『上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) 』高殿 円 (著)

富久丸百貨店芦屋川店の外商員となって四年目、四十歳の鮫島静緒は営業チームの長となり、うち二人のメンターも兼ねることに。顧客の悩みや要望を聞き、部下を指導し、合併後新たに上司となった女性からも仕事が回ってきては報告を求められ、静緒の疲労はピークに達する。自分にとっての幸せとは何なのか。改めて自分を振り返り、答えを出した静緒は、また明日への力強い一歩を踏み出していく。
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『妻は忘れない』矢樹 純 (著)

私はいずれ、夫に殺されるかもしいれない。義父の葬儀の後、夫は何かと出歩くように。不審に思った私は夫の通勤バッグの中にある物を見つけてしまう(「妻は忘れない」)。私のもとに、ある一本の電話がかかってきた。それは警察からで、大学生の息子・哲生に元交際相手障害事件の参考人として話を聞いているという。(「戻り梅雨」)。人には言えない秘密が平和な日常をおびやかす悲劇を呼ぶ五篇のミステリ。
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  『見知らぬ人』エリー・グリフィス (著)

ヴィクトリア朝時代の作家、ホランドの邸宅だった建物はイギリスの中等学校タルガース校の旧館となっている。同校の英語教師のクレアは、教鞭を取りつつホランドの研究にも取り組んでいる。そんなある日、クレアの同僚が自宅で刺殺死体となって発見された。遺体のそばには「地獄はから(空)だ」と書かれたメモが。ハービンダー部長刑事はかつて通った母校で起こる事件の謎を追う。
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『銀座「四宝堂」文房具店』上田 健次 (著)

銀座の一角に佇む老舗の文房具店・四宝堂。三十代半ばの青年・宝田硯が一人で切り盛りするこの店には様々な思いを抱えた客がやってくる。思い出の文房具や店主の言葉で客たちの心がやわらかくほぐれていく。大切なものを思い出させてくれる、胸があたたかくなる物語。
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『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』C・A・ラーマー (著)

ミステリ好き、なかでもクリスティの大ファンである雑誌編集者のアリシアはミステリ好きの読書会を作る。アリシアとリネットの姉妹を加え7名でスタートした「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」。ところが、第二回目の読書会で一人のメンバーが無断欠席。家にも帰っておらず事件に巻き込まれた可能性も。読書会メンバーは会合を重ねながらその行方を捜そうとするが、新たな事件が発生する。
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『葬式組曲』天祢 涼 (著)

北条葬儀社は二十代の女社長、北条紫苑をはじめとした個性的な四人で切り盛りする小さな葬儀会社。遺族から高い評価を受けているが、いくつもの変わった葬儀の相談が舞い込む。次男を喪主に、火葬はダメ、火葬場で消えた遺体など、葬式に関する様々な謎に、クセの強い社員たちが挑む。
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『11文字の檻: 青崎有吾短編集成』青崎 有吾 (著)

平成十七年(二〇〇五年)四月二十五日に起こったJR福知山線脱線事故を題材にしいた人間ドラマ「加速してゆく」、奇妙な刑務所に閉じ込められた者たちが脱出のためのパスワードを探り続ける「11文字の檻」など、人気コミックのトリビュート作品からショートショートまでバラエティ豊かな8編を収めた短編集。
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『短編旅館』集英社文庫編集部 (著)

一人で、あるいは家族で過ごす旅館でのひとときは、忘れていた大切なことを思い出したり、自分と向き合ったり、新たな発見をしたりと、様々なものに出会う時間でもあります。日本各地の旅館を舞台に描かれる五つの人間模様が胸を打つ。