集英社文庫

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『ミシンと金魚』永井 みみ (著)

ヘルパーのみっちゃんに病院へと連れて行ってもらったある日、こう尋ねられた。「カケイさんは、今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」正直考えたことがないからわかんなくて、仕方がないから自分の来し方を話すことにした。 認知症となり、諦めと後悔を行きつ戻りつする老女が最後に見た幸福とは。
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『スキマワラシ』恩田 陸 (著)

古い建物があれば出向き、品物を引き取り販売する古道具屋を営む太郎と散多の兄弟。弟の散多はものに触れると、そこに宿るイメージを見るという能力を持つ。そんな彼はある一枚の古いタイルからこれまでにない強烈なイメージを受け、そこに幼い頃亡くした両親の姿を見る。
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『紅蓮の雪』遠田 潤子 (著)

最愛の双子の姉が自殺した。姉の朱里が死を選んだ理由を探ろうと、弟の伊吹は大衆演劇の鉢木座を訪れた。座長にその才能を見初められ、鉢木座に入座した伊吹は己自身にある問題を抱えていた。やがて明らかになる禁断の真実、そして朱里の自死の真相とは。
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『貴族探偵対女探偵』麻耶 雄嵩 (著)

新人女探偵の高穂愛香。親友の別荘で起こった殺人事件の現場で「貴族探偵」と名乗る男と遭遇。師匠の教えを胸に、地道に現場を捜査する愛香に対し、貴族探偵は指一本動かすことなく自らのメイドや執事などの使用人たちに推理を披露させる。
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『メルカトルと美袋のための殺人 』麻耶 雄嵩 (著)

大学の友人に誘われ、湖の近くに建つ別荘へとやってきた推理作家の美袋。同じく別荘に来ていた佑美子に心を奪われ、一夜を共にする。しかし彼女は死体となって発見され、状況から美袋が容疑者とされてしまう。
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『梟の好敵手』福田 和代 (著)

片時も眠らず超人的な身体能力を持つ梟の一族。彼らが暮らす里が襲撃されてから四年。大学生となった史奈は、全世界が注目する新競技「ハイパー・ウラマ」に、同じ位い一族の長栖兄妹とチームを組んで出場することに。ドーピング可である大会に薬物を使用せずに出場すると明言した史奈たちを、運営側は容赦なく潰しにかかる。彼らが用意した切り札は鼻の効く狗の一族。忍の一族たちの因縁の対決はどちらに軍配が上がるのか。そして彼らの未来とは。
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『梟の胎動』福田 和代 (著)

眠ることがないという特殊な体質を持つ梟の一族がひっそりと暮らしていた里が潰滅してから四年。大学二年となった史奈は、一族の奇病を救うために研究を続ける父や、陸上競技に打ち込んでいる長栖兄妹たちを見ながら、自分が今後何を目指し生きていくべきなのかがわからずにいた。そんな中、梟一族の力を使い、ある競技の遺伝子ドーピング疑惑に関する調査依頼が入る。
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『母子草 お江戸縁切り帖』泉 ゆたか (著)

長屋でひとり住まいをしているお糸は代書屋して身を立てているが、縁切り状を書く「縁切り屋」としての仕事も増えてきた。夫婦になる約束をした大工の熊蔵に隠し子がいたことがわかり、長屋の住人たちは心配しながらお糸を見守っている。家族や男女の惚れ合った仲など、ままならぬ縁を断つ手助けをするお糸。そして彼女自身の縁の行方とは。
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『ホテル・アルカディア』石川 宗生 (著)

ホテル・アルカディアの支配人の娘が敷地にあるコテージに引きこもってしまった。ホテルに滞在していた7人の芸術家たちは彼女のために物語を作る。幻想的で現実的、SFなのか文学なのか…。未知の世界が広がっていく物語。
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『終末のフール』伊坂 幸太郎 (著)

八年後に小惑星が落ちてきて、地球は壊滅的な状態になる。そんなニュースが流れてから五年が経った。混乱に陥った世の中も、人々の行動も落ち着いてきた。全世界の人間が「余命三年」となった中、仙台北部の団地「ヒルズタウン」で暮らす住民たちはどのように過ごすのか。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。終末に向けかられは何を思い、何を失い、そして得ていくのか。