漂うリカの「気配」は本人が現れるより恐いかも

『リメンバー』  五十嵐 貴久 著  幻冬舎文庫

BOOKデータベースより

バラバラ死体をビニール袋に詰めて川に捨てていた女が、都内で現行犯逮捕された。フリーの記者で、二十年前の「雨宮リカ事件」を調べていたという。模倣犯か、それともリカの心理が感染した!?精神鑑定を担当した立原教授の周りでは異常かつ凄惨な殺人が続発する。現場付近で目撃された長い黒髪の女は何者なのか?リカの闇が渦巻く、戦慄の第五弾!

『リカ』に絡んだ新たな事件が発生

バラバラ死体を川に捨てていた女が逮捕された。「雨宮リカ」事件を調べていたという犯人は、模倣犯なのか、それともリカの悪意が伝染したのか。精神鑑定を担当した立原教授の周囲で凄惨な殺人が次々と起こる。

悪意は伝染するのか

悪意は伝染するのか。立原教授の研究室で同テーマに集まったのは大学講師や看護師、公認心理士ら四人のメンバー。彼らはバラバラ死体を捨てていた犯人、宮内静江の心理分析を行うことに。二十年前のリカの事件と似ていることから、警察もその線からの捜査も続けており、リカの過去が少しずつ明らかになっていくにつれ、惨澹たる殺人事件が次々と起こり…。

まとめ

別の人間を通して少しずつ、確かに感じるリカの気配は、物語が進むにつれ次第にその濃度が高くなっていきます。リカ本人が直接現れるよりも、背後からヒタヒタと迫ってくるような恐ろしさを感じる物語です。

こんな人におすすめ

恐ろしいと思いつつ、ついリカシリーズを手にしてしまう
想像を超えてくる悪意を、本の中で体験してみたい
五十嵐 貴久のファン

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