『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』 江國香織 (著) 朝日文庫
あらすじ
小さな動物や虫と話ができる幼稚園児の拓人。
彼の目に映るのはカラフルでみずみずしい世界。
ためらいなく恋人との時間を優先させる父と、待つことに嫌気がさしている母、しっかり者の姉に守られながら、大人たちの穏やかでない日常を冒険する。
幼稚園児、拓人から見た世界
言葉の発達が遅く、無口な幼児が捉える世界は、なんて鮮やかでドキドキワクワクが溢れているのでしょう!
拓人が見たり感じたりしている部分はひらがなで表記されています。
虫たちの動き、空気の温度、人から発せられる色。それらを私的な、不思議な言葉で表現されているのが印象的です。
まとめ
現実的な大人たちの世界と対比してなおいっそう浮かび上がる「感じる世界」。
それが見えなくなった大人は、拓人を通して本の少し見て、感じられるのかもしれません。
<こんな人におすすめ>
子どもの目に映る美しい世界を見てみたい
子どもの感性と大人の現実の対比を読んでみたい
江國香織のファン
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