吉田 修一

イラストブックレビュー

芸への飽くなき炎が己自身をも焼き尽くす

行方知れずであった半次郎の息子、俊介が妻子を連れて戻ってきた。一方、半次郎の名を襲名した喜久雄は、師匠が亡くなり、芝居の世界でも良い役につくことができない状態に。しかしどうしても芝居の世界で生きたい喜久雄が取った手段により、さらに舞台へ立つことが困難となり…。