新潮文庫

イラストブックレビュー

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『楽園のカンヴァス』原田 マハ (著)

1983年、ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日一通の招待状を受け取る。それは伝説のコレクター、バイラーからで、所有のルソー作品調査のためにスイスの自宅へ来てほしい、という内容だった。見せられたのはルソーの名画「夢」に酷似した絵でその真贋判定をした者に絵を譲ると言う。
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『か「」く「」し「」ご「」と「 』住野 よる (著)

高校二年生の五人のクラスメイト。彼らはそれぞれに、人にはない特別な力を持っている。何かの役に立つようなものでもないけれど、この能力のおかげで彼女のことがどうも気になってしまう。それぞれが持つ能力から見えてくるお互いへの思いを描き出す青春小説。
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『ひとりでカラカサさしてゆく』江國 香織 (著)

大晦日の夜、東京駅から近いホテルに集まったのは八十六歳の篠田完爾、八十歳の重盛勉、八十二歳の宮下知佐子の三人。長い付き合いである彼らはバーラウンジで昔話に花を咲かせた後、ホテルの一室で猟銃自殺した。なぜそんなことが起こったのか。
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『とわの庭』小川 糸 (著)

盲目の少女とわは、大好きな母と二人で暮らしている。母は本を読んでくれて、庭の木や草花、飛んでくる鳥などから移りゆく季節を教えてくれた。しかし、ある日母はいなくなった。孤独な闇の中で生き延びた少女は、そこから自分自身の人生を歩き出す。
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『#真相をお話しします』結城真一郎 (著)

島育ちの仲良し小学生、チョモランマ、凛子、砂鉄、口紅。テレビ、ゲーム禁止、スマホも持たないチョモは「一緒にYoutuberにならない?」と凛子に誘われる(「#拡散希望」)ほか現代社会をテーマに「違和感」を捉える五編のミステリー。
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『アルマジロの手:宇能鴻一郎傑作短編集』宇能 鴻一郎 (著)

淡路島の夜の公園で出会った老人は姫君に恋した狸について語りはじめた(「心中狸」)。不穏な空気がつきまとう「アルマジロの手」、むさぼり喰う快楽うに溺れる男を描く「月と鮟鱇男」の他、官能の深みに身を沈めていく数型と生の悲しみが胸に迫る七編の物語。
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『もういちど』畠中 恵 (著)

天の星が代替わりする時、日本中が日照りに見舞われた。雨乞いの祈祷が行われ、隅田川にも数々の龍神が現れるという。避暑のために川を利用した一太郎は龍神の騒ぎに巻き込まれ川の中へ。気がつくと一太郎は赤ん坊の姿になっていた。赤子からもう一度成長していく一太郎と、彼の世話をしながらその姿を見守る妖たちの物語。
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『コンビニ兄弟3:―テンダネス門司港こがね村店― 』町田 そのこ (著)

フェロモンをまき散らす転調がいるコンビニで働いている中尾光莉は、『推し』がこの街にやって来ると聞き、浮き足立っていた。光莉の推しメン、Q-eickの采原或るはある悩みを抱えていた。北九州門司港のコンビニを舞台に、様々な悩みを持つ大人たちが集まり、自分だけの答えを見つけていく物語。
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『大奥づとめ: よろずおつとめ申し候』永井 紗耶子 (著)

大奥での出世といえば、上様の目に留まり、お手付きになり、いずれは子を産んで育てること。江戸の多くの人々がそう考える中、大奥の中には別の行き方を望む女たちがいた。お手付きにならない「お清」と呼ばれる女中たちはそれぞれの持って生まれたものや、努力しながら日々のおつとめをこなすが、彼女たちにも悩みがあった。
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『異邦人』カミュ (著)

養老院に入っていた母親が死んだ。ムルソーは母親を埋葬した翌日、女と体を重ね、映画を見る。友人の女関係のトラブルから一人の男を殺してしまう。その動機は「太陽のせい」。刑務所に入り、弁護士と話を重ね判事とも会話をするが内容が噛み合わない。裁判で死刑判決を受け、来たる死について考えながら、自分の幸福と最後の望みに気づく。