火のないところに煙は

イラストブックレビュー

様々な角度からひたひたと迫りくる恐怖

作家である私の元に、出版社から神楽坂を舞台にした階段小説の執筆依頼が入った、心の奥底に封印してきた「あの出来事」を文章にする時が来たのかもしれない…。自分の体験談からはじまり、知り合いや人づてに様々な怪異話を集めていく私は、これらの話が奇妙なつながりを見せることに気づく。