遠田潤子

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『雨の中の涙のように』遠田潤子 (著)

雨の音を聞くと彼のことを思い出す。長身ですらりと手足が長く、儚さを帯びた美しい顔で人々を魅了する芸能人・堀尾葉介。彼と関わりを持った人々は、それと気づかぬうちに己の人生が思わぬ形に動きはじめる。そして葉介自身の苦しみにもまた変化が訪れ…。
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逃れられない絶望の淵に僅かに差す光を求めて

山奥にぽつんと建つ「ドライブインまほろば」。三十七歳の比奈子が一人で営むこの食堂に、小学6年生の男の子と年長の女の子の兄弟がやってきて、夏休みが終わるまで店に置いてくれ、と言う。比奈子はある夜、「義父を殺した」という憂の告白を耳にする。