悲しくもどこか可笑しい日本の未来を描く |

『錆びた太陽』　恩田陸 (著)　朝日文庫

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原発テロにより、国土の二割近くが立入制限区域となってしまった日本。そうした区域でパトロールを行う人型ロボットの居住区域へ、国税局から派遣されたという若い女性、財護徳子がやってきた。ロボットの原則に従い、ロボットたちは彼女に協力することになったが、彼女の「本当の目的」とは…。

テロリストによる原発の爆破により、国土の二割近くが立入制限区域に、人口は減少の一途を辿っている近未来の日本、産業も衰退し、世界各国からは見放されています。徳子はそんな日本の新たな「財源」つまり納税対象の調査のために訪れ、ロボットたちに協力をあおぎます。

その対象とは、原発事故によって生まれた「彼ら」だったのです。それ以外にも徳子には隠していることがあるようで…。

ロボットの不変性と人間の不安定さをベースに、人間の愚かさや豊かさをユーモアを交えて描きます。救いのない未来を笑い飛ばして、明日への一歩を踏み出すのです。

テロリストによる原発事故の「その後の日本」を描いた話に興味がある
近未来における人型ロボットと日本人の関係を描いた話を読んでみたい
恩田陸のファン

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朝日新聞出版

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