2021-08

イラストブックレビュー

厚みのある人間像でより際立つ論理的謎解き

『パズラー 謎と論理のエンタテインメント』西澤 保彦 (著)のイラストブックレビューです。数年ぶりに訪れた書店で購入した文庫本に挟まれていた不可解なメッセージの謎(「時計じかけの小鳥」)。首が取れた死体が発見された協会で、一体何が起こったのか(「チープ・トリック」)。厚みのある人間描写を伴い、論理的に謎を解く六編のミステリー。
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図書委員が謎を解く 本に絡んだ青春ミステリー

『本と鍵の季節』 米澤穂信 (著) のイラストブックレビューです。高校二年生の堀川次郎は、松倉詩門とともに図書委員をしている。松倉は背が高くて顔も良いので目立つ存在。話してみればよく笑い、ほどよく皮肉も効かせるいいやつだ。彼とつきあうようになってからおかしなことに関わることが増えた。図書委員が謎を解く青春ミステリー。
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「未来が見える」って幸せなこと?

『てんげんつう』 畠中恵 (著)のイラストブックレビューです。若だんなの前に「てんげんつう」と名乗る男が現れた。千里眼を持つこの男は、あらゆるものが見えるために人々に嫌われてしまう。何とかして欲しい、と若だんなに頼み込むだが…。大人気「しゃばけ」シリーズ第18弾。
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何度死んでも生き返る!?おとぎの国の殺人犯は誰?

『クララ殺し』 小林 泰三 (著) のイラストブックレビューです。毎晩のように不思議な夢を見ている大学院生の井森建。ある晩、夢の中でいつもと違う世界へ迷い込んだ。緑豊かな山の中で、車椅子に乗ったクララという少女に出会う。翌朝大学へ向かった井森は、同じ姿の少女、くららに呼び止められ、彼女から助けを求められる。
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あなたの心を癒すコンビニ、あります。

『コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店』町田そのこ (著) のイラストブックレビューです。九州エリアのみに展開しているコンビニチェーン「テンダネス」。中でもトップクラスの売り上げを誇る名物店、「門司港こがね村店」では、その放出するフェロモンにより老若男女問わずに虜にしてしまうという魔性の店長が、熱心に仕事をしている。
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愛する彼女を止められない彼が手にしたものとは

『恋に至る病』斜線堂 有紀 (著) のイラストブックレビューです。若者達の間で流行し、多くの被害者を出した自殺教唆ゲーム「青い蝶(ブルーモルフォ)」。主催者は誰からも好かれる優等生、寄河景。彼女はなぜこのようなゲームを作り、多くの人間を死へと導いたのか。
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ようやく辿り着いた 自分が目指す菓子づくりとは

『神様の果物 江戸菓子舗照月堂』篠 綾子 (著) のイラストブックレビューです。照月堂を離れ、母代わりである了然尼が建立中の寺の庫裏で、了然尼と暮らすなつめ。そこへ、十年前の火事で生き別れとなった兄・慶一郎が突然訪ねてきた。そして慶一郎の口から当時の真実が語られる。
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暗い欲望が絡む 五つの陰惨な事件を描く

『儚い羊たちの祝宴』 米澤 穂信 (著)のイラストブックレビューです。大きな事業を営む丹山家の長女、吹子は大変な読書家で、大学へ入ってからは「バベルの会」という読書サークルに参加。両家の子女が集まるこのサークルの合宿を楽しみにしていた吹子だが、屋敷の中で吹子の近親者が殺害される。「バベルの会」をめぐる五つの邪悪な事件を描く。
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仮面をかぶった殺人鬼を見つけ出せ!!

『マスカレード・ホテル 』 東野 圭吾 (著) のイラストブックレビューです。都内で不可解な連続殺人事件が発生した。どんな理由でターゲットが選ばれたのか、また容疑者についても不明。各現場には暗号が残されており、それによると次の犯行現場は都内の一流ホテル、コルテシア東京であることが判明。新田刑事はホテルマンに化けての潜入捜査を命じられる。
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何故こうなった?人の心に潜む闇を描き出す物語

『許されようとは思いません』芦沢央 (著)のイラストブックレビューです。入社三年目、常に営業成績最下位だった修哉が大きく成績を伸ばした。調べたところ自分が誤って注文数を多く入力してしまったことがわかった。ミスを言い出せなくなった修哉の取った行動が思わぬ災難へとつながっていく(「目撃者はいなかった」)。