こちらはある専業主婦が
著名な料理研究家になったことで
周囲をざわつかせていく物語よ。
まあな。普通の主婦が突然
有名人になったら嫉妬とか
いろいろされそうだ。
彼女の仕事仲間をはじめ
家族や近所の人なども
彼女に対してモヤモヤしているの。
なるほどね。周りの人たちが
どんな思いでいるのかも気になるけど
その料理研究家自身は何を考えているんだろう?
『彼女が私を惑わせる』こかじ さら (著)双葉文庫
あらすじ
小学五年生の娘と小学三年生の息子がいる専業主婦の榎本佐和子は、短大時代の知人でフードコーディネーターをしている青柳美香子から仕事の手伝いを頼まれる。
そこで編集者から声をかけられ、雑誌のレシピコーナーに出演。
これをきっかけに人気が爆発し、押しも押されぬ有名人に。
その暮らしぶりが変わっていく佐和子に周囲の人間は心をざわつかせる。
平凡な主婦が一躍有名人に
平凡な主婦である佐和子は見た目はふつう、料理も得意というわけではありません。
しかし、フードコーディネーターの仕事を手伝っていたところ、編集者に声をかけられ雑誌のレシピコーナーに出ました。
すると、その飾らないところがうけて、読者投票一位に。
激変した彼女の暮らしぶりに周囲の人々は…
連載を持ち、テレビにも出演すると、手際の悪さが普通の主婦っぽいと好評価。
レシピ本を出せばベストセラー、テレビのレギュラーも数本。
収入が桁違いに増えた佐和子はキッチンスタジオ付きの豪邸を購入し、身につけるものは最新のブランド品に。
そんな佐和子に、知人、ファン、家族は何を思うのか。
まとめ
代理店や編集側の思惑に踊らされている佐和子に、周囲の人々は色々な形で忠告しますが、当人の耳には届かないようです。
他人からの嫉妬や嫌悪も怖いですが、何より恐ろしいのは自分自身を知らぬことなのかもしれません。
<こんな人におすすめ>
女性の嫉妬や嫌悪を描いた物語を読んでみたい
一人の女性の成功が招く、周囲の人々の感情の動きを描いた話に興味がある
こかじ さらのファン
周囲の気持ちにここまで
気づかないことってあるのか??
偶然手に入れた勲章は
その輝きが失っても本人には
見えないものなのかもしれないわね。
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