こちらは6つの物語から成る1冊よ。
読む順番によって印象や意味合いが
変化していくの。実に720通りもの
物語になるわ。
720通り!?w(゜o゜)w
そいつはすごいな!
物語によっては上下逆に印刷されて
いたりと、その作りもユニークなの。
へえ〜。おもしろいことを
するもんだな。オレはどの話から
読んでみようかな?
『N』 道尾秀介 (著) 集英社
あらすじ
「死んでくれない?」と喋る鳥の飼い主を探す少年、定年を迎えた英語教師がアイルランドで出会った少女、殺した恋人の遺体を処理してくれた、正体不明の侵入者。
殺人事件の鍵を握る、行方不明の飼い犬を探すため、ペット探偵とともに動きまわる女刑事。
六つの物語は読む順番によってその印象や意味合いが変化していく。
失った悲しみを描く六つの物語
最初に書く物語の冒頭部分が1ページずつ登場します。
そして、該当の物語が掲載されているページへと誘導されます。
六つの物語に共通するのは、失った悲しみ。そして登場人物や出来事が少しずつリンクしています。
彼ら、彼女らは理解できないような言動や行動をしますが、ラストにその意味が明らかになる、という点ではミステリー風、と言ってもいいかもしれません、
まとめ
まずは好きな順番で六つの物語を読みましょう。
そこからは、自分だけの物語づくりのはじまりです。
物事が起きた部分に焦点を当て、時系列順に並べるも良し、お気に入りのストーリーをラストに置くも良し、また何度か登場する出来事や人物の、過去と現在を柱にして物語を組み立てるのも良いかもしれません。
確証の関連性を強調しないために、章によってはページが上下逆に印刷されている、というのもおもしろい試みです。
物語を組み立てる楽しさを存分に味わえる一冊です。
<こんな人におすすめ>
読む順番で物語全体の印象が変わる物語に興味がある
自分で物語を構成してみたい
道尾秀介のファン
オレはハッピーエンドが
好みだから、あの話を最後に持って
いこうかな。
読む順番を変えると何度でも
楽しめる。なんだか得した気分に
なる物語ね。
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