こちらは著者のデビュー10周年を
記念して、バラエティ豊かな8編を
収めた短編集よ。
おお〜 有名だよな。飼い主は
『ノッキンオン・ロックドドア』を
読んだらしいぞ。
ミステリー作家として活躍中の
著者だけど、こちらは人気コミックの
トリビュート作品からショートショート
まで様々なジャンルが掲載されているの。
へえ〜!!ミステリーだけとは
限らないのかな?それもまた
気になるところだぜ。
『11文字の檻: 青崎有吾短編集成』
青崎 有吾 (著) 創元推理文庫
あらすじ
平成十七年(二〇〇五年)四月二十五日に起こったJR福知山線脱線事故を題材にした人間ドラマ「加速してゆく」、現代に甦る水晶宮、全面ガラス張りの屋敷で起こった実行不可能な殺人事件を描く「噤ヶ森の硝子屋敷」、奇妙な刑務所に閉じ込められた者たちが脱出のためのパスワードを探り続ける「11文字の檻」など、人気コミックのトリビュート作品からショートショートまでバラエティ豊かな8編を収めた短編集。
バラエティに富んだ8つの物語
地方紙、畿内新聞の植戸は通勤途中、後輩から福知山線脱線事故の連絡を受け現場へ駆けつけます。
想像を絶する状況に言葉を失いながら、写真を撮るためのアングルを探し、ある工場の外階段を上がります。
撮影しながら事故の状況を考えていると、高校生らしき少年が階段を上がってきました。
二つ前の駅のホームで見かけた少年はなぜここにいるのか。
後日、事故の目撃者談を取るために、少年に話を聞こうとする植戸ですが(「加速してゆく」)。
ポルノ作家の槌田は目覚めると奇妙な刑務所の一室にいました。
11文字のパスワードを当てると脱出することができるというルールのもと、同室の飛井とともに様々な法則性を考え、実験していきます。
回答時の状況から導き出したパスワードの答えとは(「11文字の檻」)。
まとめ
脱線事故の取材から明らかになっていく人間ドラマ、全面ガラス張りの屋敷で起こる実行不可能な殺人事件、出会ったら誰も生きては帰れないと言われる伝説の姉妹に会いに行く理由、脱出のためのパスワードの試行錯誤など、謎も動機もキャラクターも、バラエティに富んだ魅力的な短編集。
1冊で8回楽しめるデビュー10周年記念作品集です。
<こんな人におすすめ>
文字の暗号を解くと牢獄から出ることができるミステリーに興味がある
電車脱線事故をモチーフに描かれた人間ドラマを読んでみたい
青崎 有吾のファン
おお〜!!
本当にいろんなジャンルなんだな。
俺は『11文字の檻』がお気に入りだ。
謎を解く過程もいいけれどあのラストに
スカッとするぜ〜!!
トリックだけでなくその
謎や動機までもが予想外。
最後まで大満足の短編集ね。
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