こちらは『Another(下)』よ。
前作に続き、夜見北中三年三組の
呪いを止めるべく奔走する恒一は
あるテープを発見するの。
負の連鎖はもう始まって
いるんだよな。そのテープには
その連鎖を止めるヒントとなる
内容が録音されているのか?
そうなの。過去三年三組
だった生徒が録音したものなの。
これと鳴の持つ力が解決のために
重要となるわ。
材料は揃ったってわけか。
それでどんな結末を迎える
ことになるのか。ドキドキするぜ。
『Another(下)』綾辻 行人 (著) 角川文庫
あらすじ
夜見北中学三年三組で起こる不幸な死の連鎖。
その連鎖を止める対策として、クラスの中で「いないもの」として扱われることになった恒一と鳴。
孤独と自由が混在したその状況のなか、二人は少しずつ距離を縮めていく。
第二図書室の司書・千曳の助けを得て、この現象の謎を探っていくが不幸の連鎖が止む気配はない。
そんな中、学校で1本の古いカセットテープが発見される。
そこには現象にまつわる重大な真実を語る声が残されていた…。
カセットテープに記録された三組の秘密
二十六年前の一人の生徒の死をきっかけに、死を呼び寄せるクラスとなってしまった三年三組。
死者がよみがえり三年三組の一員となる、という現象が起こるため、現在いる三組の生徒一人を「いないもの」として扱う。
転校生の恒一がこの話を知らず鳴に話しかけたため、負の連鎖がスタート。
クラスメイトやその家族が思いもよらぬ状況で死へと巻き込まれます。
「いないもの」である鳴に加え、恒一も「いないもの」にするという対処法を選んだ三組ですが、それでも現象は止まりません。
二十六年前、まさにこの現象のきっかけとなったクラスの担任をしていて現象について記録を取り続けている千曳の協力で、これまでの三組の状況を調べていた恒一。
過去に災厄が止まった年があったこと、その年の生徒が当時のことをテープに録音し学校に隠したことを知ります。
発見したテープに収められていた驚くべき事実とは。
まとめ
災厄を止めるヒントをつかんだ恒一は、よみがえった死者を探します。
混乱する状況の中で彼が知った真実はとても苦しいもので…。
自身にも迫る恐怖と戦いながらも不幸の連鎖を止めようとする恒一は、その眼で静かに死をとらえる鳴とともにその方法を探っていきます。
抗いようのない未知の現象に立ち向かう少年たちの姿に胸をうたれる怖ろしくも切ない青春ホラーです。
<こんな人におすすめ>
死を呼ぶクラスの不幸の連鎖を止めるために奔走する生徒の姿を描いたホラーを読んでみたい
『Another(上)』を読んだ
綾辻 行人のファン
なんと… 切ない(TдT)
こんな真実ってあるか!?
その真実を認めることは
過去の自分やいろんな思いを
断ち切ることにもつながるわ。
ホラーでありながら少年の成長を
描く青春小説でもあるのよね。
『Another(上)』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。
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