イラストブックレビュー

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人生をそっと後押しする お弁当屋さんの小さな奇跡

坂の下にある、見た目がケーキ屋さんのような、小さなお弁当屋さんには、愛想のない女店員がいる。お弁当を買いにやってくるのは、心にモヤモヤを抱えたお客たち。ポイントカードが貯まった彼らは、店員からちょっとしたおまけをもらう。
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刑務官と受刑者たちの葛藤や苦しみ、そして希望を描く

石川県の加賀刑務所は様々な罪を犯したものが収監されている。仮出所した模範囚が施設から失踪(「ヨンピン」)、暴力団から足を洗うトレーニング中に起きた入試問題流出事件(「Gとれ」)など、刑務官と受刑者の矜持と葛藤がぶつかり合う連作ミステリー。
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東京駅の地底深くにひっそりと佇む知の宝庫

東京駅の地下深くには、稀覯本ばかりを集めた「水底図書館」がある。貴重な本のオークション会場にもなっている。司書の未森は腕利きの古書ハンターの秋とともに、古書を守り、そしてふさわしい人物へとその知を届ける。
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優れた能力を持つ教え子が成し遂げようとした事とは

両親が亡くなっており、育ての親であった姉をも無くしてしまった古芝伸吾は、帝都大を中退し、町工場で働いていた。ある日、代議士の大賀の周辺を追っていたフリーライターの長岡修が絞殺死体で発見される。また、伸吾の姉が、大賀の担当新聞記者であったことも判明。伸吾が失踪し、高校の先輩にあたる湯川は伸吾の計画に気がつく。
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珍名の呼ぶ悲劇がついに殺人事件まで引き起こす

大学二年生の不倫純の叔父が殺された。連続殺人鬼ヤマダの息子は全国の珍名をターゲットとし、殺害方法やその状況も名前とリンクさせている。叔父が送っていた暮らしぶりを世間に晒され、純の家族は思わぬバッシングを受ける。そんな時、純は判子職人・一(まぶた)と出会い、自分の生き方を見つめ直していく。
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倒れても倒れても…倒れても立ちあがる!!

度重なる夫からのDVに耐えきれず、小学生の娘を連れて東京へ逃げ出した、三十三歳のシングルマザー・大崎愛。自分に自信を持てず、受け身で行きてきた愛だが、寂れたボクシングジムとの出会いがそんな彼女に変化をもたらす。
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死者からの招待状は閉じこめられた彼らをどこへ導くのか

一通の招待状を受け取り、ある施設へ訪れた高校三年生の古谷桜介。他にも同じように招待されていた五人のメンバーが揃ったとき、建物の扉が閉まり脱出不可能な状態に。彼らが受け取ったのは「私を殺した犯人を暴け」という、死んだ真鶴あかねからの招待状だった。
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葉崎市史上 最高レベルの「不幸を呼ぶ女」

海辺の田舎町・葉崎市で流れる葉崎FMのラジオ番組では「みんなの不幸」というコーナーが人気を呼んでいる。ある女子高生が寄せた投稿には、友人のココロちゃんのf宇高ぶりが綴られていた。その負を呼ぶ力は、疫病神がついているのではないかというくらいに強力で、葉崎市の人々をも巻き込んでいく。
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沈黙する証拠たちから真実の声を聞きとる

三鷹市の閑静な住宅街の一角に建つ、「警視庁付属犯罪資料館」。コミュ力ゼロ、雪女のような冷たく整った顔立ちの館長、緋色冴子とともに、これまでの事件の証拠品の整理・管理をすることになった寺田聡。それだけではなく、冴子の指示に従って、終わったはずの事件を再捜査することに。
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本が生まれ、読む人の手に渡るやさしい奇跡を描く

小さな田舎町、桜野町の書店、桜風堂をまかされている一整。地方の小さな書店ゆえ、配本がない、出版社の営業が相手にしてくれない、といった問題も。そんなとき、以前勤めていた銀河堂書店のオーナーからある提案を受ける。