こちらは論理的な謎解き6編を
収録したミステリー短編集よ。
論理的謎解き??
俺は複雑なのは途中で
わかんなくなっちゃうから苦手〜
ひとつひとつじっくりと出来事を
検証し、極めて合理的に真実に
たどり着いていくのでわかりやすいわ。
登場人物像の描写も深くて、最後まで
集中して読めるわよ。
えっ そうなの?
それなら俺にも楽しめそうだな。
『パズラー 謎と論理のエンタテインメント』
西澤 保彦 (著) 創元推理文庫
あらすじ
数年ぶりに訪れた書店で購入した文庫本に挟まれていた不可解なメッセージの謎(「時計じかけの小鳥」)。
首が取れた死体が発見された協会で、一体何が起こったのか(「チープ・トリック」)。
殺人事件の合った夜、ぼくは彼女を見た。
犯行は不可能なはずなのに、彼女がそれを主張せず反抗を認めた理由はなんなのか(「アリバイ・ジ・アンビバレンス」)。
厚みのある人間描写を伴い、論理的に謎を解く六編のミステリー。
久しぶりに寄った書店で『二人で探偵を』という文庫本を購入した女子高生の奈々。
本の中ほどにメモ用紙が挟まれており、そこには「ミヨシショテンニコレヲウレ」と書いてありました。
さらに驚くことに、奥付には青いインクでイニシャルと日付が書き込まれています。
メモの意味、日付、そしてこの本が書店にあった理由など、奈々が推理を働かせてたどりついた真実とは(「時計じかけの小鳥」)。
トレーラーハウスに母と二人で住むトレイシィのもとへ、同じハイスクールの男子生徒、ゲイリーがやってきました。
友人のブライアンとスパイクを殺したのはトレイシィの友人、ナタリーなのだと言います。
話を聞いてほしい、というゲリートともに向かったのはスパイクが殺された現場の教会でした(「チープ・トリック」)。
まとめ
どの物語も、信仰とともに人物像に厚みが加わり、そのことで待ち受ける真実に一層の驚きを与えます。
論理的な謎解きと深い人間ドラマを同時に楽しめるミステリー短編集です。
<こんな人におすすめ>
論理的な推理にこだわったミステリーを読んでみたい
複雑でわりきれない人間の感情を描いた物語が好き
西澤 保彦のファン
設定も結末もバリエーションが豊富!!
そして共通するのがあっと驚く結末!!
論理的な謎解きとともに
深い人間ドラマも楽しめる
ミステリーね。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。