こちらは祖母、母、娘二人の
三世代の人生の岐路とそこに
まつわるお金について描いた
物語よ。
老後は三千万いるだろうし
娘が結婚すれば多少援助も
しなきゃだし、自分が結婚すれば
教育費とか。いろいろ必要だよなあ。
そうなの。それぞれに
起こるトラブルから
自分が大切にしたいことや
どのようにお金を使うかを
決めていくのよ。
なるほどねえ。それぞれの
お金に対する価値観が
どのように変化していくのか。
気になるな。
『三千円の使いかた』 原田ひ香 (著) 中公文庫
あらすじ
大学を卒業し、就職して念願の一人暮らしをはじめた美帆(貯金三十万円)。
美帆の五つ上の姉であり、結婚前は証券会社に勤めていて現在は専業主婦の真帆(貯金六百万円)。
美帆と真帆の母であり、がんの手術をし退院した智子(貯金百万弱)。
夫の死後、一人暮らしをしている祖母の琴子(貯金一千万円)。
彼女たちは、それぞれに訪れるピンチを乗り越えるためにお金をどれだけ貯め、またどのように使うのか。
三千円の使い方で人生は決まる
御厨家の姉妹・母・祖母。祖母の琴子は、孫の美帆に「三千円の使い方で人生は決まるよ」と言いました。
それぞれに性格や環境、年齢、価値観などが異なる中、彼女らは何にお金をどれだけ使うのか、またどんな悩みや問題が起こるのか、ということが描かれています。
美帆は、結婚しようと思った相手に五百五十万円の借金があり、彼の家族に対してもお金の使い方がだらしないイメージを持ちます。
姉の真帆は友人の恵まれた結婚報告にモヤモヤし、母の智子は熟年離婚が頭をよぎり、祖母の琴子は七十三歳にして働く道を模索します。
まとめ
お金の問題で行き詰まったら、それはお金に対する価値観を変える時なのかもしれません。
歳をとるにつれ、生き方や暮らし、考え方も変化していくもの。
自分だけの、納得のいく「お金の使い方」を見つけるために、参考になる物語です。
<こんな人におすすめ>
未来にかかる必要経費を考えると不安になる
節約に力を入れている、または貯金できなくて困っている
原田ひ香のファン
お金に対する価値観って
ほんと十人十色だよなあ。
だからこそ、変化に応じて
その価値観も変えていけると
いいのかもしれないわね。
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