こちらは大学時代の仲間七人が
集まったペンションで起こる
殺人事件を描いたミステリーよ。
犯人目線で語られ、探偵役との攻防が
見ものなの。
大学時代の仲間かあ。
それじゃ犯人も探偵役も
仲間同士、ってわけだな。
そうなの。仲間の中でも
特に優秀な頭脳を持つ、と
言われた二人の心理戦となるの。
おお!天才同士の対決か。
犯人が逃げ切るのか、探偵の
推理が追い詰めるのか。楽しみだな。
『扉は閉ざされたまま』石持浅海 (著)祥伝社文庫
あらすじ
大学時代の仲間七人が、中の兄が経営するペンションへと集まった。
伏見亮輔は客室で後輩の新山を殺害し、外から入って来れぬよう扉に細工して密室状態を作った。
犯行は成功したかのように見えたが碓氷優佳だけは状況に疑問を持ち、その偽装工作を明らかにしていく。
優秀な頭脳を持つ二人の息詰まる頭脳戦が展開されていく。
二人の心理戦・頭脳戦の結果はいかに
大学時代の酒好きな七人の仲間が久しぶりにペンションへと集まりました。
各部屋に分かれ、二時間後に集合となり、その時に伏見は隣の部屋に入り、眠っている新山を殺害。
入浴中に眠り込んで溺死したかのように偽装します。
そして最後には扉が外側から開かぬように細工し、自分の部屋へ戻ります。
二時間後、食堂に集合した彼らは新山がいないことに気づき、起こしにいきますが、扉は開かず、返事はありません。
扉を開けさせたくない伏見は、それとなく新山を放っておこうと場を誘導していきます。
そこに異を唱える優佳。
完璧なアリバイとトリックを成立させようとする新山と、鋭い観察眼と推理力を持つ優佳の緊迫した駆け引きがはじまります。
まとめ
犯人目線で語られる、スリリングなやりとりが手に汗握るミステリーです。
細部まで目を向け、完璧と思われた新山を論破していく優佳の聡明さは背筋が冷たくなるほど。
殺害動機までもが衝撃的な一気読み必至のミステリーです。
<こんな人におすすめ>
犯人目線で描かれたミステリーを読んでみたい
頭の切れる犯人と探偵役の女性の、緊迫した心理戦に興味がある
石持浅海のファン
ひえ〜 優佳の推理が
真相に近づいていくにつれ
こちらもドキドキしてくるな!
殺人を犯しながらも
冷静に状況を観察・予測・実行していく
伏見と、わずかな違和感を見逃さず
推理を重ねていく優佳の対決は
最後まで目が離せないわね。
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