こちらはガリレオシリーズ
第七弾よ。ある宗教法人で
起きた念力による殺人の可能性や
劇団内で起きた殺人事件の謎に
湯川が取り組むの。
念の力だって!?
いかにも胡散臭いなあ〜。
実際警察では、決定的な
証拠を見つけられなかったの。
それで湯川が実際に教団を訪れるのよ。
科学の力VS宗教の力か。
対極にあるようなジャンルだけど
湯川なら真実を解明してくれそうだな。
『虚像の道化師』 東野 圭吾 (著)文春文庫
あらすじ
とある宗教の信者が建物から飛び降り、死亡した。
この教団の教祖である連崎が、自分が念力を使って落としたのだと自首してきた。
果たして念の力で人を死に追い込むことが可能なのか(「幻惑す」)。
劇団の演出家の駒井が、自宅で胸を刺された殺された。
草薙刑事たちは犯行のトリックを推理し、容疑者の目星をつけたが証拠となるものが見つからず…(「演技る」)。
興味や縁故から謎解きの協力をすることになった天才物理学者・湯川は真実を見つけ出せるのか。
教祖の力による奇跡は本物なのか
週刊誌の取材中、魂を浄化すべく信者に念を送ったところ、信者は叫び声をあげて窓に突進し、飛び降りました。
しかも、自分が殺した、と教祖の連崎が自首してきたのです。
連崎の特殊能力が話題となり信者を増やしていた宗教法人「クアイの会」。
連崎が念を送ると熱や衝撃を感じるのだと言います。
そんなことが科学の力で作為的に起こせるのか。
実際に体験した湯川が導き出した答えとは(「幻惑す」)。
芝居の小道具で殺された演出家の謎
劇団内の演出家が舞台で使う小道具のナイフで刺され死亡しました。
彼の別れた元恋人で劇団の脚本・俳優も担当する神原敦子に疑いの目が向けられましたが、決定的な証拠がありません。
偶然にも劇団と関わりを持った湯川は現場にある違和感を持ちます(「演技」る)。
まとめ
科学トリックの証明もさることながら、犯人がどんな視点を持って犯行に至るのか、その動機の部分には衝撃、の一言です。
期待を裏切らない、一気読み必至のミステリです。
<こんな人におすすめ>
宗教の奇跡や、透視の謎を科学的に推理し、驚きの動機を持ったミステリを読んでみたい
『ガリレオ』シリーズのファン
東野 圭吾のファン
科学の力でこうやって「奇跡」を
起こせることにびっくりだぜ!!
素晴らしい科学の力も
使う者の心がけ次第で
人を騙したり苦しめるものに
なってしまうのよね。
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