こちらは東京駅地下にある
稀覯本ばかりをおさめた図書館を
舞台に、その本を守るために
奔走する司書と古書ハンターを描くお話よ。
東京駅の地下に!?
稀覯本ばっかりの図書館!?
俺も行ってみたいぞ!
どんな人間がここに行けるんだ?
ここでは持ち込まれた稀覯本の
オークションも行なっているの。
図書館に認められた購入希望者が
入れるわね。中には強引に本を
奪おうとする者も出てくるのだけど。
なるほど!そういった奴らから
本を守るわけだな。どんな本が、
そしてどんな人物がその本を欲しがるのか。
気になるぜ!
『水底図書館 ダ・ヴィンチの手稿』
金子ユミ (著)ポプラ文庫ピュアフル
あらすじ
東京駅の地下深くには、稀覯本ばかりを集めた「水底図書館」がある。
貴重な本のオークション会場にもなっており、競り落とす条件は価格ではなく、館長の五色に持ち主としてふさわしいと認められた者。
司書の未森は腕利きの古書ハンターの秋とともに、古書を守り、そしてふさわしい人物へとその知を届ける。
東京駅地下深くにある、秘密の図書館
東京駅の地下道にあるドアを開け、螺旋階段を降りていき、いくつも扉を抜けた先に水底図書館があります。
巨大な二重の水槽の中にあるため、水の底に図書館があるように見えます。
一般には公開されておらず、限られた関係者のみが知る施設です。
世界中の稀覯本の保管のほか、持ち込まれた希少な本の調査・オークションも行なっています。
その本を手に入れようと、ディーラーたちが駆け引きをしたり、時には本を盗もうとする輩も現れます。
代々この図書館の司書を務める未森は、謎の多い古書ディーラー・秋とともに本を守ります。
ノストラダムスの預言集やダ・ヴィンチの手稿など、歴史的に高い価値のある本の登場とともに、館長が襲われた理由や謎に満ちた秋の正体も少しずつ明らかになっていきます。
まとめ
秘密の場所で保管される貴重な本たち。
歴史的意義や価値だけではなく、希望者にとっての光であり、また人生を変えうる存在でもあるのです。
本を守る秘密の組織がICPOと連携して、本を狙う輩を捕らえる、という規模の大きな設定も、アクションシーンにもワクワクして、ページをめくる手が止まりません。
いくつもの時代を経て存在し続けた本は、それを手にする人々にも多くの物語を誕生させていくのです。
本と言葉の可能性やロマンを描く、本がもっと好きになる物語です。
<こんな人におすすめ>
世界中の稀覯本を集めた秘密の図書館を描いた物語に興味がある
世界を動かすような本とそれをめぐる人間ドラマを描いた話を読みたい
金子ユミのファン
すげー!!本をめぐるロマンと
アクションにあふれているな!!
俺もいつか稀覯本を落札してみたいぞ!!
館長に認めてもらえるかしらね?
稀覯本たる所以や本を求め、守ってきた
人々の思いが伝わってくる物語ね。
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