認知症の人が見ている世界って
どのようなものだと思う?
うーん すぐに物事を
忘れてしまったり、場所がわからずに
さまよってしまったりするんだよな?
どういう世界かと言われると…
考えたことないなあ。
介護している家族などにとっては
理解不能でストレスの溜まる状況
もあるかも。でもその行動や言動には
理由があるのよ。
なるほど。言われてみれば確かに。
理由がわかれば介護に対する
心構えもかわりそうだ。
『マンガでわかる!認知症の人が見ている世界』
川畑智 (著), 遠藤英俊 (著), 浅田アーサー (著) 文響社
概要
日本における認知症の患者数は増加の一途を辿っています。
そんな中、認知症の人とのコミュニケーションはやがて誰にでも必要なものとなっていくでしょう。
しかし、家庭介護においては「同じことを何度も言う」「財布を盗んだと言われる」「理由もなく歩きまわる」など、その不可解な言動や行動に振り回され、介護者が大きなストレスを感じることもあります。
本書では多くの認知症の人と接してきた著者が、その行動をもたらす心理を漫画を交えてわかりやすく解説。
介護が楽になる、ともに生きるための有用なヒントがつまっています。
体の状態とその心理、対処法をわかりやすく解説
認知症の人の目に映る世界と、認知症でない私たちがみている世界には少しのズレがある、と著者は述べています。
例えば「何度も明日の予定を聞く」場合。
アルツハイマー型認知症は脳の海馬の領域が萎縮し、短期記憶が苦手となり覚えられない、忘れやすいといった状態に。
しかし「何度も聞く」という行為は、記憶障害に不安を感じ「覚えていたい」といった気持ちの表れでもあるのです。
「何度も聞くな!」と怒るのではなく、その不安な気持ちに寄り添い、言い方を変えて伝える、初めて伝えるように説明する、などといった対応をします。
このようにいケースごとに認知症における機能や認知の状態・心理状態と対応方法をわかりやすく解説。
まとめ
認知症の人が自分らしく生き、家族やケアする人も笑顔でいるために、多くの人にぜひ手に取ってみてもらいたい一冊です。
<こんな人におすすめ>
認知症の人がどのように判断して行動に出るのかを知りたい
家族や知人に認知症の人がいる
認知症に対してどのように接したら良いのかを知りたい
こういう症状があって行動や
言動につながっている、ということが
マンガと文章の解説でわかりやすい!
こちらの都合だけで介護するのではなくて
相手を理解して寄り添うことが大切なんだな。
そうね。理解することで
お互いが笑顔で暮らしていける。
そんな介護を送れるといいわよね。
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