こちらはお一人様専用カフェ
「喫茶ドードー」とその店を
訪れるお客たちを描く物語よ。
ほう!お一人様専用カフェか。
どんな雰囲気の店なんだ?
くるくるの髪の毛の店長が
マイペースにお客たちに
おすすめのメニューを提供するの。
その店長もちょっとクセが
ありそうだな。お客たちも
どんな様子なのか気になるぜ。
『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』
標野凪 (著) 双葉文庫
あらすじ
ごくありふれた住宅地の奥、鬱蒼とした木々に囲まれた小さなカフェ、「喫茶ドードー」。
おひとり様専用のこの店には様々なお客がやってくる。
「ていねいな暮らし」の呪縛にとらわれている翻訳者、疲れる体にムチ打って店舗の新しい働きかたを模索する雑貨店店長。
変わらない価値観を押し付けられたり、新しい価値観の変化を強要されたりして疲れてしまった彼女たちの心と体をやさしく癒してくれる空間がここにある。
住宅地の奥、木々の中にひっそりと佇むカフェ
翻訳の仕事で何とか食べていけるようになった可絵は、sayoさんのページを欠かさずチェック。
すっきりとしていてムダがなく、お気に入りの物に囲まれた彼女の「ていねいな暮らし」ぶりに憧れ、真似して調理器具を買ってみたりしますが、思うようには扱えず…。
路地に立つ看板に書かれた「自己肯定力を上げるコーヒーあります」の言葉に惹かれて注文。
くるくるの髪の毛をした男性店長、そろりが用意したのはお湯を沸かしたケトルに挽いた豆を入れて抽出した「やかんコーヒー」。
その雑味が美味しさにもなると言うのですが…。
まとめ
各話の冒頭部分に入る「語り」がNHKの朝ドラのようでほっこりします。
仕事や自分の生き方に「これでいいんだろうか」とふと不安を覚えたお客たちは、喫茶ドードーのメニューに人心地ついて、また自分自身を見つめ直し、明日への一歩を踏み出していくのです。
心と体がやさしくほぐれていく癒しのメニューを、あなたも楽しんでみませんか。
<こんな人におすすめ>
世の中の変化についていけないなあと感じることがある
疲れた心と体を癒してくれるようなカフェの物語を読んでみたい
標野凪のファン
「自己肯定力を上げるやかんコーヒー」
「心が雨の日のサンドイッチ」とか
メニュー名だけでもワクワクしてくるな。
このカフェを訪れたらなんだか心も
スッキリしそうだぜ。
心がやんわりとほぐれていくような
美味しいメニューとあたたかさが
味わえる物語ね。
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